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次の日
講義の合間に講師に聞くことにした
Aという人物について
そして、名無しサークルについて
「･･････あぁ、あいつには関わらないほうがいいぞ」
「何故ですか？」
「ケラケラと人の思ったことを当ててしまう」
正直、苦手なんだ
「あと、名無しサークルなんてものは存在しない」
「･･････え？」
「当たり前だ そんなもの作る許可が降りるわけがないだろう」
そう言って、講師は去っていった
言い方といい、完全にAを毛嫌いしているようだ
「･･････なんか」
可哀想だな、なんて思ってしまった
そこでふと、疑問に思う
なぜ自分は、こんなにもAのことを気にしているのか
と
昨日初めて出会った相手だというのに
可哀想だと思うのは、少々馴れ馴れしいだろうか
いや、そんなことよりだ
京治は今日全ての講義を終えた後
すぐに、北校舎に向かった
「やぁ、待っていたよ」
そこには、京治が来ることを予想し
待ちわびていたかのように満面の笑みを零す
Aの姿があった
「･･････どうせ、俺が言いたいことも分かっているんでしょ？」
なんとなく、わかる
「君の目は今、怒りと疑問、そして興味で満ち満ちている」
「･･････怒ってはいます」
「あぁ そして、何故私が嘘をついたのか疑問し、そこに意図はあるのかと興味を持っている」
図星だ
まったくもって、その通りだ
だから、早く答えを欲している
「まぁ、焦るな京治 まずは紅茶でも飲みたまえ」
不意に呼ばれた下の名前に
少しドキッとしながら
京治はAの注いでくれた紅茶で喉を潤す
「まず一つ言っておくが、私に関して可哀想なんて感情は捨ててくれ」
「･･････なんで、俺がそんなこと思ってると？」
「目を見れば分かるよ」
京治は講師の言いようを、胸に引っかからせていた
きっとあの講師意外も、Aをああいう風に
思っているのではないか
と
「私は誰かと関わるのがあまり好きではなくてね」
あぁ、京治は別だから安心したまえ
なんて一言入れて
「だから、あちらから離れてくれるのは好都合なんだよ」
「そういう、ものなんですか？」
「それに、好き勝手しても怒られないしね」
だからこの部屋が私物化されているのか
と京治は納得した
「この話はこれくらいにして」
京治の悩みを解消しようじゃないか
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作者名：さやめめめめめ。 | 作成日時：2016年1月29日 20時
