月が綺麗ですね (ページ33)

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「･･････私は、京治の隣にいていいの？」

Aは徐に、口を開いた

「･･････俺の隣で、いいの？」

逆に聞き返す京治に
Aは小さく、だけどしっかりと頷いた

「ぎゅーってして？」
「もうしてるよ？」
「もっと強く」

Aの言われた通りに
京治は先程よりも強く抱き締める
それに応えるかのように、Aも京治を抱き締める
互いの鼓動が交わる

「キス、していい？」

京治の願いに
Aは静かに瞳を閉じた
肯定ととった京治は、触れるだけのキスをAに落とす

「･･････あ」

そして京治は、思い出す
部活をほったらかしてここに来ていることを
それに気づいたのか
Aは笑を漏らし

「一緒に行こ？」

と、言ってきた
Aにとっては久しぶりの体育館
そこには、Aが来ることが分かっていたかのように
バレー部の部員が、待っていた

「久しぶり」
「Aちゃんに会えなくて、寂しかったよぉー」

かおりと雪絵はAを思いっきり抱きしめ
そして破顔した

「もう、大丈夫なんだね？」
「はい」

今度は、京治が力強く頷く

「よし、じゃあバレーしようぜ！」
「はいっ！！」

光太郎の声に、部員が一斉に返事をする
そして全員がコートに向かう中

「A」

京治が、Aの隣に寄ってくる

「今日、星見に行こう」

そう言って、京治もコートに向かっていった