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「その、この間の返事なんだけど」
場は変わってある空き教室
そこには満とAの姿だけがあった
「まぁまぁそんな焦らなくても、まずは座ったら?」
なんて、無造作に置かれた椅子を指す
満が近くにあった椅子に座ったので
Aも言われた通りに椅子に座る
「こんな私を好きになってくれて有難う」
Aはそう切り出し
「でも、こめんなさい」
そう言い切った
「・・・・・・Aちゃんってさ、本当は結構バカなの?」
笑を絶やさずに告げてきたその言葉に
Aは最初、理解ができなかった
「こんなところにノコノコ着いてきてさ」
俺になにかされるとか思わなかったの?
その言葉を聞き終える前に
Aの視界は、暗闇に支配された
「なっ・・・・・・!?」
目元を布──多分満のネクタイ──で縛られたと理解したAは
すぐにそれを解こうとしたが
「暴れられたら困るから、腕も縛っておくね」
他の縄によって、その手段は絶たれた
「・・・・・・・・・・・・」
助けを呼ばなきゃ
大声を出さなきゃ
京治の名前を呼ばなきゃ
でも声が出なかった
体が震えている
この状況は、Aの過去
幼い頃に誘拐された過去を思い出させていた
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作者名:さやめめめめめ。 | 作成日時:2015年12月28日 1時