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「放課後、空き教室にに来てくれないかな？」
来週を迎えたその日
Aは満にそう言われた
Aは頷く
「じゃあ、楽しみにしてるね」
満は相変わらずの笑顔でAに手を振る
Aの心はまだ揺れていた
自分は一体どうしたらいいのか
何というのが正解なのか
Aはチラリと、京治の方を見やる
すると、いいのかわるいのか
京治と目が合った
「･･････」
「･･････」
言葉は発しない
いや、発せない
Aは顔を背け、京治への目線を外した
名前を呼びたい衝動に駆られるも
それが出来ない自分に、嫌気が指すA
でもそれは、京治も同じだった
先ほどの満とAの会話は聞いていた
満は放課後、Aにあの告白の返事を求めるのだろう
そして、Aはなんと言うのか
本当は、今すぐ抱き締めたい
抱きしめて、行くなと言いたい
でも、京治にはそれが出来なかった
Aのそばにいる権利は、もう京治にはない
Aが幸せになれれば、それでいい
「･･････木兎さんに飲み物でも奢ってもらおうかな」
京治は己の不安に、無理やり終止符を打つのであった
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作者名：さやめめめめめ。 | 作成日時：2015年12月28日 1時
