星が綺麗ですね (ページ10)

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それから暫く
雪絵とかおりはマネージャーの仕事をしに行った
Aはバレーに眺める

「････････････」

実を言うと、バレーを見るのは初めてなA
だから浅はかな知識しか持ち合わせていないAは
ただ単に、すごいと思うことしか出来なかった
でも、本当に凄いことだけはわかる

「赤葦、格好いい？」
「････････････す、雀田先輩」

いつの間にか、Aの隣にはかおりが腰掛けていた

「かおりでいいよ」
「･･････じ、じゃあかおり先輩」
「で、どう？赤葦は」

かおりが、何故京治のことを聞いてくるのか
分からなかった
が

「だって、ずっと赤葦のこと見てたでしょ？」

と言われ、気づく
知らぬ間に、バレーではなくバレーをいている京治を見ていたことに

「････････････格好良い、です」

Aは素直にそう述べた

「あんな顔するんだなって、あんな大声出すんだなって」

驚いた
普段見せない京治の姿が、ここにはあった

「まぁ赤葦は普段、大人しいからね」

新鮮でしょ？
と聞いてくる

「先輩たちが、羨ましいなって思います」
「え、なんで？」
「私と京治は、もう１０年以上一緒にいるんです。だから、一番京治を理解しているのは、一番京治を知っているのは私なんだって勝手に思ってました」

でも、ここには私の知らない京治がいる
そしてここにいる先輩たちは、私の知らない京治と今まで一緒に過ごしてきた

「Aちゃんって･･････」
「なんですか？」
「う、ううん。何でもない！」

この子は恥ずかしいことも平気で言ってのけてしまう
恐ろしい子だな、なんて思ったのは
心の内にしまい込もうと決めたかおり