星が綺麗ですね (ページ9)

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京治とAが体育館に着くと
活動はもう既に始まっていた

「ヘイヘイヘーイ！赤葦遅いぞー！」
「すいません」

あと、すいませんついでなんですけど

「ちょっとA、ここに居させます」
「おぉー、赤葦の彼女じゃないか！」

光太郎はAの存在に気づき、近づいてくる
彼女って･･････？

「構いませんか？」
「あぁ、いいぜっ！」
「よし、許可も降りたから大丈夫」
「･･････本当に、いいの？」

Aはまだ、微かに震えていた
先ほどの出来事がまだ怖いのか
それとも、この場が怖いのか

「あぁ、俺もこの体育館にいるし、ここにいる人はみんないい人だから」
「俺は木兎光太郎だ！いてもいいが、コートには入るなよ？」
「･･････木兎先輩、迷惑をおかけします。邪魔だけはしませんので」

あぁ！
と言って、光太郎は活動に戻っていった

「俺も行かなきゃ一人でも平気？」

京治は心配そうに、Aの顔を覗き込む

「うん、大丈夫端で座ってるよ」
「そうか何かあったら、言って」

京治も、いい加減にコートに入っていった
Aは言った通り、体育館の端に移動する
ぺこん、と臀部をつき、ただボォーっと
できなかった

「あ、君もしかして宵井Aちゃん？」
「え、あの？」

ジャージを身にまとった女子生徒2人が
Aの方に、歩み寄った

「私、白福雪絵ぇ」
「私は雀田かおり」

そう名乗った2人は、どうやらここのバレーボール部のマネージャーらしい

「あの･･････なんで私の名前を？」

彼女たちは、Aの名前を既に知っていた
分かる通り、Aと彼女たちは初対面だ
なのに、となるのも不思議ではない

「いつも赤葦がAちゃんの話してるからさ」

京治がAの話をしているというところには引っかかったが
あまり、聞かない方がいいと判断する

「そう、ですか･･････」

会話は苦手だ
続きやしない
Aがどうしようかと考えていると
雪絵が口を開けた

「ところで、Aちゃんはなんでここにぃ？」
「あ、それ気になった
」
気になるのも当然だろう
バレー部でもない人間がこの場にいるのは不自然だ
Aがここにいる理由
基、生徒に絡まれたAを京治がここに連れてきた理由には
Aの過去に、関係があった

「その･･････さっきちょっと、絡まれちゃって」

京治が心配してくれて
と、Aは言った
あながち間違いではない
だが自分の過去の闇を自ら掘り出すほど
Aはバカではない