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至るまで5 ページ5












大学生になっても、プレゼントを貰う事はなかった。



高校生のときから、頂戴と言い続けたけど後回しにされ、もうとうとう、どうでもよくなった。



「至くん、」


「なに?」


「誕生日おめでとう」


「んー、」



私があげる事はあっても。
彼から貰う事はなくて。


別にもう、それで良くなってしまった。


人にプレゼント選ぶの私は好き。


でも多分、彼は嫌いなのかなって。


そんな勝手な解釈で済ませる事にした。


マフラー、ネックレス、手袋、本、ゲーム…。


今で私はたくさんのプレゼントをしてきた。


お祝い、おめでとうって気持ちで。


でも至くんからはなにも貰ってない。



「至くん、」



「ん?」



「好き」



「知ってる」



プレゼントも、言葉も。


なにもくれない。



「至くんは?」



「分かってるでしょ」



「わかんない、」



「ちょっと黙ってて、今忙しい」



結局ゲームかい。


周りのカップルが少し羨ましかった大学時代。






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作者名:lico | 作成日時:2017年10月8日 10時

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