火事と小船 ページ43
***
『あ、承太郎！』
ジョセフ「やはりワシの孫よ!良くやった承太郎！」
海面から顔を出した承太郎に手を振り、承太郎が無事なのを確認する。
紅色の夕焼けが承太郎の背に輝く。
うわぁ…綺麗だな…
Aは振っていた手を下ろし、徐に夕焼けに見入ってしまった。
真っ赤と言う言葉は、この夕日の為にできた言葉だとおもう。
ゆっくり、ゆっくりと、水面に揺らめく真紅な夕日は水平線の向こうに吸い込まれて行っていった。
その時、耳が壊れるような爆発音が船内に響き渡った。
火事の熱い熱気が体中に浴びるような感覚に襲われる。
一気に燃え盛る船内に、むさ苦しい臭いが充満している。
Aは煙の臭いに思わず咳き込み、制服の袖を口元に当てた。
『爆発…？急になんで』
煙が船一面に漂い、心なしか視界がぼんやりとしているような気がする。
一歩踏み出そうにも、はっきり前が見えず足がゆたゆたと震えた。
『あっ！』
足元をとられ、倒れかけたAの体を誰かが支える。
花京院「大丈夫かい？A」
心配そうに覗く彼の瞳がAを捉える。
それはやさしい瞳で、どこか愛おしいものだった。
花京院君にぎゅっと支えられた体、
少し動けば花京院の顔が密着してしまいそうな距離に、Aは覗き込んだ花京院の顔を直視できず、目を逸らした。
『う、うん…っ！ごめんなさい…』
花京院「あの船長、何かあった時の為にこの船に爆弾をしかけていたようだ」
花京院は、Aを立たせてから火を避けるようにして、隣に立ってくれた。
『他の船に信号をおくったら助けてもらえるかな』
花京院「そうだね。この近くに船があればいいんだが」
*****
音を立て崩れてゆく船、さっきまであそこにいたのが嘘みたいだ。
救命ボートの小船の傍に座って、煙立つ船をぼーっと眺める。
いつの間にかあんなにも堂々と発色していた赤はゆらゆらと陽炎のように揺らめいて、見えなくなってしまった。
先ほどまで赤かった稜線は黒い線に縁取られている。
『なんだか、結局こうなるんだね』
みんな疲れ切っている顔をしている、承太郎は帽子を深く被って顔は見えないけどきっとすごく疲れてるんだろうな。
花京院「暫くはこの船で過ごすしかないようですね」
その言葉に、ジョースターさんはうむと考えるようにして頷いた。
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神無月 - おぉ！楽しみにしてます！ファイトです！ (2015年5月5日 16時) (
レス) id: 31776b8a67 (このIDを非表示/違反報告)
勇者あああああ(プロフ) - 神無月さん» 承太郎いいですよね！！オラオラ系男子作者も好きです！作品数の関係でそろそろパート2いきます！もっと承太郎をだしていきます笑 (2015年5月5日 1時) (レス) id: 646252441b (このIDを非表示/違反報告)
神無月 - めっちゃいいっすねｗ大好きです！更新ファイトです！自分的には承太郎一途ですよｗｗ (2015年5月4日 20時) (レス) id: 31776b8a67 (このIDを非表示/違反報告)
独立(プロフ) - あああああさん» 恥ずかしいお( ^ω^ ) (2015年2月24日 18時) (レス) id: 7a0b141737 (このIDを非表示/違反報告)
あああああ(プロフ) - 独立さん» ( ^ω^ )みるお (2015年2月24日 17時) (レス) id: 646252441b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：勇者あああああ | 作成日時：2014年9月17日 23時
