「王子とお気に入りの場所」 ページ25
「どういうこと・・・ですか？」
『・・・まあ、ついてこい』
お互いに無言で、歩いていく。
久しぶりに来たから、不安だったが無事、目的地につくことができた。
『ついたぞ』
「ここは・・・？」
『ある人のお気に入りの場所だ。よくここへは、連れてかれたんだ。
ほら、見てみろ』
俺は、てすりに手を置き、真っ直ぐ指差す。促されるまま、海腹もその方向を見た。
「！きれい・・」
視界に映るのは、稲妻町全体の景色。
夕焼けに染まり、また一段と見晴らしが良い。
『だろう？ここに来ると嫌なことを忘れられるんだ。』
そう言うと、海腹は、驚いた表情になる。
「まさか・・・有馬さんはこの事を教えるために・・」
『そうだ。お前が少しでも元気になればと思ってな。』
まあ初期の俺だったら、今の俺を見て、うげっと言っているだろうな。
確実に、性格がまるくなってるって俺自身も思う。
これって俺？と戸惑うときが多くなったし。
「何でそこまで・・・」
『似てるから、かな。前の雷門メンバーの一人と』
といっても、前の世界の雷門メンバーだけど。
あれね？打倒宇宙人！のときの地上最強イレブンね。
『そいつには弟がいた。だけど、事故で両親と共に死んでしまった。』
「え・・・」
『で、二重人格になり弟の人格がのりうつった。それで、自分の力でなく、それに頼りきったプレーをして、心の隙間を埋めていた。
それでしか、自分の存在感はないと思い込んでたんだ。』
あのとき、吹雪は本当につらそうだった。
頼れるやつがいない。それがどんなにつらいことか、自分の心にどう影響するのか。
俺はそれでよくわかったんだ。
『そのとき、俺は何もできなかった。そいつはだれにも迷惑かけまいと、必死に自分の中で押し込めていたんだろう。ある日、壊れちまった。』
「っ！」
『何で相談にのってやれなかったんだろう。近くでいて、異変には気づいてた。
なのに何もしなかった。
声をかけることだって、できたはずなのに・・・』
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riko(プロフ) - ありがとうございます。頑張ります！フェイはこれからよく出きますよ。気軽に見ていってくださいね。 (2018年11月12日 4時) (
レス) id: 9c0b71dfd3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆんあ - 誤字しましたすみません、更新頑張ってください！！ (2018年11月11日 23時) (レス) id: 61adcd57fe (このIDを非表示/違反報告)
ゆんあ - 初めまして。いつも楽しみに読ませていただいてます！私の推しのフェイがでてきたのでこれからも楽しみです！本当、有馬くんかっこよすぎて！剛人頑張ってください！！！ (2018年11月11日 23時) (レス) id: 61adcd57fe (このIDを非表示/違反報告)
riko(プロフ) - ありがとうございます。読んでコメントしてくれるのを見ると、とても嬉しく思います。精一杯、更新頑張りますので、気軽に見ていってくださいね。 (2018年11月10日 19時) (レス) id: 9c0b71dfd3 (このIDを非表示/違反報告)
愛香 - 初めまして！占ツク開いて色々と見ていたらこの小説のタイトルが目に止まり…読ませてもらいました！桜倉さんカッコイイです…！内容も凄く良いです！これからも頑張って下さい！ (2018年11月10日 17時) (レス) id: b53b3a08f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：riko | 作成日時：2017年10月21日 15時
