男って意識 ページ5
廊下を歩いてると、ちょうど越前の姿が。一人で、自動販売機の飲み物を買っていた。
・・ちょうどいい。今、言っとこう。
『越前』
そう声をかけると、越前は振り向き、
「なっ⁉」
目を見開き、何故か真っ赤な顔で驚いていた。
・・？まあ、いいか。
気にせず、私は聞こえる距離まで歩いていく。目の前で止まると、口を開いた。
『あの・・・』
「・・・何？」
視線をはずし、横を向いている越前。
・・・一人の時間を邪魔されたから、怒ってるのかな？
なら空気を読んで、早く言って去ろう。
『ちょっと、お礼言いたくて。あのとき、代わりに先輩に声かけてくれてありがとう。』
すると、越前はびっくりしたように、私を見た。
直後、目を反らす。
「別に。あれくらい、大したことじゃない」
『そんなことないよ。結構助かったんだから。越前って、意外と』
優しいよね、と言おうとしたら、
『かわいいよね』
間違えて本音を言ってしまった。
ま、素直になればかわいいし、別にいいか。
そう思っていると、越前が怪訝な表情になる。
「何それ」
『え。いや越前って弟みたいだからさ・・・なんか優しいとかわいいって思って。』
すると、はあ・・・とため息をつかれた。
「じゃあ、男として見られてないってこと？」
『まあ、男って感じはしないかも。』
他の先輩とかクラスメイトとかよりは男って意識はないね。
私、義理の、本当の弟二人いるから、年下は皆幼く見えちゃうんだ。
「・・・ふーん」
何だか低い声が、返ってくる。
どうしたんだろ。
そう思った瞬間、壁に手をつかれる。
・・・え。
「あのさあ、俺だって男だから」
ぐいっと顔が近づき、不敵に微笑む越前が、ドアップで見える。
「俺しか見えないようにしてやるよ」
そう言った越前は、いつもの越前じゃなくて。
大人っぽい雰囲気を漂わせ、思わず目を見開く。
こんな越前・・・・・知らない
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邑(プロフ) - 完結⁉︎ちょー続き気になるんですが‼︎あ、あと、面白かったです！ (2023年4月4日 0時) (
レス) id: 5fc4c4d6bd (このIDを非表示/違反報告)
鄰 - とっても面白かったです！もしよろしければ、続きを書いていただきたいのですが… (2021年5月6日 1時) (レス) id: 4fb606c628 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：riko | 作成日時：2019年1月11日 20時
