どういう事やねん 2【HQ】【宮侑】

24・引き換えに ページ24

カッターをクルクルと弄びながら先輩は言う。


「こっからウチが自分のこと切って"キャーッ"…なーんて、ようない？」


貴「…っ！」


カッターキャー…やんな…？


「…あ！あんたら切り付けて、言い訳は"この人達に切られそうになって咄嗟に"…もええなぁ」


ゾッとするほど冷たい笑みを浮かべられて、これ以上ないほどの感覚に陥る。







「なぁー、助けて欲しーい？」


先輩から唐突に聞かれ、咲は速攻首を縦に振った…が、おかしいやろ…


貴「…助けて、くれるんですか…？」


「まぁな…






自分で自分の髪の毛切ったらやけど」


貴「…っえ？」


咲「…かみ、」


「そー、ジョキンと切ってまい？仮入部取り消してももう遅いで〜？」


…マネ希望したら代償こんな重たいとか、聞いてへんわ、ほんま…


こういう時に侑が助けに来るもんやろ顔面詐欺！…って、何考えてんねん私…



「はい、ハサミ。髪切るんやったらカッターよりこっちやろ？」


え、どんだけ凶器持ってんねん怖…


無理やりハサミを持たされる私と咲。






「…何してるの」



そんな時やった、角名くんの声が響いたのは。


貴「…角名くんやん…」


「角名りん…」


角「どうも、はじめまして」


ここで挨拶ぶっ込んでくる辺り、角名くん強いやん、絶対。


安堵からか、フッと、ハサミを握る手を少しだけ弱めた。


＿＿＿＿＿＿＿＿＿


「角名りんって人気なんやろ？」


うっすら笑いながらそう言う先輩。


「けどさぁー、正直あんた興味無いんよね、侑にしか興味無いねん、ゴメンなーw」


つい、そのふざけた口を縫いたくなる程のイラつきを覚え、ぎゅっとハサミを握る手を強める。


角「俺も別に貴女に興味無いです」


「…ｯ､とにかく、侑以外はいらんねん、バレーが好きな訳ちゃうし、このカッターであんたの事刺そうと思えば刺せんねん」


と脅しを使ってくる先輩。


角「この話、報告しますよ？」


「その前にあんたがバレー出来ひんくなるくらい大怪我負わしたるわw」


…あかん、この先輩狂ってる。


角「俺を切り付けてきたら…何らかの処分が下されるかと思いますけど」


「…余計なお世話や、黙っとけ」


カッターの刃を角名くんの方に向ける先輩。咲はガタガタ震えながら見ている。


角「…やめる気は無いんですか」


「無理な相談や」


角名くんは何考えてんねん…相手はカッター持ってんねんで？…為す術もない私は、今はなんも出来ひんかった。


…そして、

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