15 匂い ページ15
冨岡さんは私に近づいた
私は大根を胸の前に持って冨岡さんとの間に障壁を
作るような感じになる
「冨岡さん?」
「いつもそうなのか?」
「え?」
また言葉たらずな...
なんて思いながらいても、冨岡さんは何も続いて言
葉を発することはなくて
どんどん距離が縮まるばかりだ
「と、冨おか、」
自分の背中が壁についた
なんか既視感が...
あ、
不死川さんにもされたような...
「Aは簡単に男を部屋に上げるのか」
「えっ」
「俺なら何もされないと思ったのか」
そう言えば
そんな事全く考えていなかった
冨岡さんも大人の男の人...
「顔が赤いぞ、照れているのか?」
「照れてないですから!」
急に意識をすると冨岡さんを直視出来なくなってし
まった
「それか俺に、何かされたかったか」
「っ、と、みおかさんっ」
耳元で囁かれて耳に熱が集まる
私は冨岡さんの肩を押し返した
「もうお風呂沸いたと思うので入ってきて下さ
い!」
「...感謝する」
すたすたと廊下に出て行く冨岡さん
「...」
取り残された私は大根をじっと見つめた
案外あっさりと私から離れた冨岡さん
...何、もう
朝起きれば、冨岡さんの事を思い出す
私寝ちゃったんだ...
確か、冨岡さんと沢山お喋りをしてそれから...
向こうの部屋いたのに、私は今寝室にいる
「冨岡さんが運んでくれたのかな」
お陰で体がどこも痛くならなくて済んだ
あ、お風呂入らなきゃ!
不死川実弥 side
朝、任務に向かう途中
クソ...冨岡の野郎か
冨岡が前から歩いてきたのが見えた
「不死川」
「んだよォ」
冨岡は表情を一切変えず俺を見つめた
気持ち悪ィな
「何か言えよォ」
「いや、何でもない」
俺の横を通りすぎた時だった
俺は冨岡の腕を咄嗟に掴んでいた
「何だ、俺に用か」
「てめェ...何でてめェからAの匂いがそんな濃く
におうんだァ...?」
それにこいつが歩いてきた方はAの屋敷がある方
向だった
妙な気持ちが渦巻いて冨岡の腕を強く掴んでいた
「何してたんだァ」
「Aの屋敷で食事をご馳走になってな」
「...は」
それで朝帰りってかァ?
イラつく自分を何とか制して冨岡の腕を離した
「...そうかよォ」
「...」
今回の任務はいつも以上に暴れてやる
118人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
葉月(プロフ) - うみひなさん» コメントありがとうございます〜!続き作成中です、是非見てくださいね(,,・ω・,,) (2020年1月27日 8時) (レス) id: 285b2a1083 (このIDを非表示/違反報告)
うみひな - 夢主、可愛くてタイプです!続き楽しみにしてます! (2020年1月25日 11時) (レス) id: 707b4bde26 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ