13 気持ち ページ13
この手紙を、何度読み返しただろうか
Aがいなくなって1年ほど経った日、俺の大切な
家族も鬼に襲われた
俺がいない時に、丁度
唯一息があった禰豆子も鬼になってしまった
この手紙を読んで、Aに言いたい事はたった1つ
だった
「A...」
ぼそっと名前を呼ぶと、足音が聞こえて振り向く
少し戸惑っている様子のAだった
「あ、えと...しのぶさんがここじゃないかって...」
目が凄く泳いでる...
本当に、綺麗になった
「A、」
俺はAの腕を引っ張って、自分の方に引き寄せた
まだ背丈は俺の方が少し高くて、俺の胸にAの
頭がすっぽり入った
「た、炭治郎...?」
ぎゅうっと抱きしめる力がだんだん強くなっていく
だって
何でなんだ
「何で...言ってくれなかったんだよ!
Aの両親の事も、いなくなる事も、
こんなっ、紙っ切れに書いただけだなんてっ!」
「っ、それは...」
「苦しかった事も!何で!
俺には言って欲しかった......」
言いたかった事を
「1人で抱え込まないでくれ...」
言うと
「うっ、っうう...っぅえ、」
Aが泣く声が、耳に届いた
Aの背中をさすって落ち着かせる
「お父さんも、お母さんも、いなくなって...
辛かった、叫びたい程痛かった...!」
「うん、うん...」
「っ、あ、私ばっかり泣いてごめん...
炭治郎も辛いよね、禰豆子ちゃんは鬼になっちゃっ
たし、他の家族は...」
「俺は長男だ!泣くのは我慢だ!」
「(昔からそれ言うよね...)」
「俺はAが生きていてくれてよかった...」
「私も、炭治郎に会えて嬉しいよ」
Aが昔みたいに可愛く笑った
何だ、これは
胸に手を当てたる
このふわふわした気持ちは
何なんだろう
不死川実弥 side
胡蝶に薬を貰いに蝶屋敷を訪れた
少し胡蝶に怪我の手当をしに来ない事について小言
を言われた
それを無視して屋敷を出た時
「うるせぇなァ...誰だ」
庭の方で大きな声が聞こえて屋敷の影から覗いた
「っ...」
「覗き見なんて趣味が悪いですねぇ〜
不死川さぁ〜ん!」
「胡蝶てめぇ!」
声がでけぇんだよ!バレちまうだろうがァ!
Aがこっちに気づいた
「不死川さん?」
やめろ
今は無性に腹が立ってんだ
そんな笑って近づいてくんじゃねぇ
あのクソ坊主と何で
抱き合ってたんだよ
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葉月(プロフ) - うみひなさん» コメントありがとうございます〜!続き作成中です、是非見てくださいね(,,・ω・,,) (2020年1月27日 8時) (レス) id: 285b2a1083 (このIDを非表示/違反報告)
うみひな - 夢主、可愛くてタイプです!続き楽しみにしてます! (2020年1月25日 11時) (レス) id: 707b4bde26 (このIDを非表示/違反報告)
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