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20 伝わらなくても ページ21
luz side
Aを連れ出して、俺はどこに行こうか考えていた
お店の前で突っ立ってるのもあれだから、ゆっくりと歩く事にした
る「A、どっか行きたいところある？」
「...」
え、無視？
Aを見るとさっきまでいたお店をずっと眺めていた
気になるんかな
る「俺な」
「...っへ、え、あ、うん？」
やっと気づいたのか目が合ったからふにゃっと笑った
る「俺、思ってたんよずっと」
「...なにを？」
る「幼馴染のくせして大事な時にAが苦しんでた
のに、気づけなかったのが凄く悔しいんよ」
「光...。私、光の前では明るく振舞ってたな」
迷惑かけたくないから、と
そう言ってAは昔とは少し違った笑顔を見せた
本当にかなわないと思った
Aにはずっと、かなわない
「でも、光はずっとそばにいてくれたね」
る「...それしかできなかっただけやん」
「でも、嬉しかった！私が自分を責めた時、そばに
いてくれた光が...私は、っ、だいすきなのっ...」
Aの大きな目から大粒の涙がこぼれた
る「え、あ、...な、泣かんといて！」
焦る俺は指で涙を拭った
不安そうな顔をしていたのか、Aは小さく笑って俺にデコピンをくらわせた
る「いった！なにするねん〜」
「光ありがとう！」
なんて満面の笑みを浮かべてから照れるから、
る「俺も好き」
なんて言ってみたり
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