迷子のヒーローは。 ページ29
「およ、ここはどこだろうか。」
次の試合を見るために一時的に戻ってきたところで、さっきとんでもないことをやらかしてきたやつに出会う。
「おーい！A！」
呼ぶと、少し微笑んでこっちへかけてくる。
その姿は本当に可愛らしい。
わけわっかんねぇくらい可愛い。
「鋭児郎くん。助かったよ、迷っちゃってねぇ。」
「もしかしなくても、方向音痴か。」
そうだねぇとへらへら笑う姿は、さっきの戦いの気配すら感じさせない。
余裕ぶった姿は、見た目と反比例していて若干の違和感。
「人使くんがいつもついていてくれるんだけど、会えないんだよねぇ。何処にいるか知らない？鋭児郎くん。」
知っていても教えるものか。
そんな醜い感情を殺して、俺はいつも通りの笑顔を向ける。
「見てねぇよ！だったらさ、次の試合まで俺と一緒に見ねぇ？」
「そうさせてもらおうかなぁ。」
よっしゃ！
心の中でガッツポーズをして、俺がさっきまでいた場所まで連れてく。
A組の所まで連れてくれば、心操は来ないだろうし。
「お？て、えぇ！！？切島ぁ！おまっさっきの試合の超絶美人連れてどうしたんだ？！」
上鳴がいち早く反応する。
こいつには要注意だ。
見たところAは電気機器なんかも扱えなさそうだから、連絡先がどうのはないと思うけど.......。
チャラいけど上鳴はいいやつだから、Aもすぐ懐きそうなんだよな。
「おぉ、知り合い。それよか轟いねぇよな？」
いたら一触即発だもんな。
でもやはり先程戦意喪失して、リカバリーガールのところにいる美月に付き添ってるみたいだ。
まあ恋人同士だし、当たり前っちゃ当たり前か。
「おい、俺の後ろに隠れてないで前に出て来いって。」
いや可愛いんだけども、嬉しいんだけども、それを見逃すのは俺のキャラとしてズレてるんだよ。
残念なことにな。
「雪城、A。よろしく。」
記憶を改竄したからか、少し警戒気味のAが挨拶をする。
愛想ゼロのな。
それに苦笑しつつ、心配せずとも皆覚えてないぞと耳打ちする。
そしたら、どことなく安心したように力が抜けた。
これって、俺のおかげ？
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雨水無月(プロフ) - にゃんぱすさん» ありがとうございます！好きって言って頂けて嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2018年12月31日 10時) (
レス) id: 6950f1f86c (このIDを非表示/違反報告)
にゃんぱす - この小説とても好きです (2018年12月30日 23時) (レス) id: ac528e5cb0 (このIDを非表示/違反報告)
雨水無月(プロフ) - みみんさん» つまったではなく、なじったですね。コメントありがとうございます！ (2018年12月23日 10時) (レス) id: 6950f1f86c (このIDを非表示/違反報告)
みみん - 「詰った」って「詰まった」じゃないんですか？ (2018年12月22日 23時) (レス) id: 8ad0049e30 (このIDを非表示/違反報告)
雨水無月(プロフ) - KAREN(´･ω･｀)さん» コメントありがとうございます！神小説だなんて、嬉しいです！！これからも更新頑張りますので、応援よろしくお願いします！ (2018年12月19日 19時) (レス) id: 6950f1f86c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨水無月 | 作成日時：2018年8月11日 22時
