最恐ヒーローは。 ページ27
私なんかより、全然可愛くて綺麗で美人な顔。
作り物じゃない、性格。
紛うことなき、純粋な心。
がしかし、それはどこまでも歪んでいる。
否、歪ませたのは.......私？
私は溺れた。
姉が放った水が、口から、鼻から体内に入ってきて苦しかった。
でもそれは、姉が感じてきた苦痛よりも安いものなのだろう。
「まだ、気絶してないな？」
狂気的でもある笑顔の姉から発せられた言葉に戦慄する。
まだ、この人の怒りは収まっていない。
「こ、こうさ」
降参、そう言おうとした時にまた水が襲ってくる。
このまま場外に飛べと思い、身を任せれば背中に打撃。
思いっきり蹴られたのだ。
まだ場外に出れない。
そう思っていたら、空中に留まっている水の中に入れられる。
苦しい、息ができない。
「知らないだろうな。操っている水に触れているものの感覚は共有できる、多少な。」
私が気を失うギリギリのところで水が一瞬にして消える。
空気が一気に肺に入ってきて、咳き込む。
が、その間もなく地面に叩きつけられた。
「も、もうやめて.......。」
絞り出したのは、そんな言葉。
見上げると、絶対零度の瞳で私を見下ろすお姉ちゃんがいた。
「先生、降参だって。」
ひょいっと軽々私の上から退くと、スタスタとまるで"何事も無かったかのように"出口へ向かう姉。
さらに視線を上げる。
「.......ｯ！」
驚きと失望を顕にした両親が、私を見つめていた。
結果は歴然、私の完敗だ。
しかも、一方的な暴力とまで見える姉の戦い方。
恐ろしいくらいに強かった。
そして私の意識は、黒へと飲み込まれる。
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雨水無月(プロフ) - にゃんぱすさん» ありがとうございます！好きって言って頂けて嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2018年12月31日 10時) (
レス) id: 6950f1f86c (このIDを非表示/違反報告)
にゃんぱす - この小説とても好きです (2018年12月30日 23時) (レス) id: ac528e5cb0 (このIDを非表示/違反報告)
雨水無月(プロフ) - みみんさん» つまったではなく、なじったですね。コメントありがとうございます！ (2018年12月23日 10時) (レス) id: 6950f1f86c (このIDを非表示/違反報告)
みみん - 「詰った」って「詰まった」じゃないんですか？ (2018年12月22日 23時) (レス) id: 8ad0049e30 (このIDを非表示/違反報告)
雨水無月(プロフ) - KAREN(´･ω･｀)さん» コメントありがとうございます！神小説だなんて、嬉しいです！！これからも更新頑張りますので、応援よろしくお願いします！ (2018年12月19日 19時) (レス) id: 6950f1f86c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨水無月 | 作成日時：2018年8月11日 22時
