別れと呼ぶには ページ18
叶が来なくなってから、約3日。
彼奴は我慢出来ないタイプだから、そろそろ来るだろう。
見せつけてやらねば、お前の考えは間違っていることを自覚させるために。
「ふぅ...。」
自室に、時計の音だけが響く。
叶「来たぞ。」
音もなく入って来たのは、やっぱり叶だった。
「.....で、何しに来たの？」
あれ以来、何故か言葉が辛辣になってしまう。
叶「残念なお知らせ。政府から、召集がかかった。直ちにこの本丸から出ていき、ブラック本丸に派遣することを命ずる。」
「は？」
何故、何故？
私は何もしていない、皆と離れるなんて嫌だ。
「なん、で...？」
叶「知らねーよ！俺はこの三日間抗議し続けた！でも、あいつらお前の母親の本丸に...。」
「彼処が、堕ちた...？まさか、そんな筈...。」
叶「悪い、謝っても許されねぇ。でもこれは命令だ。逆らったらここも乗っ取られる、呪術で。」
私の本丸まで、何なの？どうするつもりなの？
あの糞爺どもを殺さなきゃ、気が済まない。
叶「ほら、行くぞ。」
私の手を引く叶。
その手を振り払う、
無駄だとわかっていても。
「行かない。」
叶「は？無理だから、行くぞ！」
「行きたく、ない！」
それでも私を外まで引き摺り出して、ゲートまで連れていかれる。
「嫌だっ！離せっ！私は、私はこの本丸の審神者！...清光っ！」
皆、本丸にはいるが私の部屋からは遠ざけておいた。だから、聞こえる訳ない。
と、思っていた。
叶「頼むから！大人しくしてくれよ！俺だってお前を失いたくない！」
「嫌だって！離してっ！」
加「あるじ！お前...なにやってるんだ！」
清光が、来てくれた。
「清光っ！助けて！」
全力でこちらに駆けてきてくれる。
でも、ゲートはもう、開いてる。
叶「ごめん...、本当に。」
手を伸ばした。
目一杯、千切れるくらいに。
「清光っ！」
加「あるじ！」
清光の後ろから、皆も走って来てくれているのが見えた。
短刀達は泣きながら、普段は取り乱さない宗近までもが全力で走って追いかけてくる。
「皆っ！いやっ離れたくない！」
三「主！頼むから、行かないでくれ！」
「私も行きたくないよぉ！清光！」
加「あるじ！あとちょっと...！」
指先が少し触れ合う。
もう少しだけ、叶が私を抱える腕から乗り出そうとした。
手を伸ばす、伸ばす、伸ばす。
でもその手は、空を切った。
そこはもう、
現世。
視界が真っ暗になった。
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雨水無月(プロフ) - 騎月ナイトさん» やっぱりそうですよね！！おお...！Knightとnightってことですよね！いいなぁ...共通点。私はUNDEAD推しですがKnightsだったらレオくん推しですね！お気に入りありがとうございます！これからも応援おねがいします！ (2017年12月10日 18時) (
レス) id: 6950f1f86c (このIDを非表示/違反報告)
騎月ナイト(プロフ) - そうですね。 後は自分の名前に「夜」と言う字が入っているので、それを英語にしたのです (2017年12月7日 23時) (レス) id: f12f4fb556 (このIDを非表示/違反報告)
雨水無月(プロフ) - エルフ・シャープナーさん» ありがとうございます！！初リクですっごく舞い上がっております！！山伏さんですね、少し遅くなるかもしれませんが勿論絡ませますです！駄作者の感性で良いでしょうか？細かい設定やシュチュがありましたらなんでも言ってください！！ (2017年11月3日 19時) (レス) id: 6950f1f86c (このIDを非表示/違反報告)
エルフ・シャープナー(プロフ) - 前作から今作まで見てきました！すっごく読んでて楽しいです！これからも更新頑張ってください！そして唐突のリクエストなんですが、山伏国広と大いに絡んでほしいな…なんて思ってるんですが…宜しいでしょうか…|´-`)ﾁﾗｯ (2017年11月3日 18時) (レス) id: 01727032ce (このIDを非表示/違反報告)
雨水無月(プロフ) - いちむあめちゃん。さん» ありがとうございます！続編も頑張ります！ (2017年8月31日 6時) (レス) id: 6950f1f86c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨水無月 | 作成日時：2017年8月29日 22時
