目が見えない 歩けない審神者

No.38 ページ38

五虎退目線

ご飯を食べた後僕と主様は部屋に残って虎君達の世話をしていました


虎君達は庭に出て遊びだしたので僕達も庭に降りようとしました


でも、その時


⁇「！！！！！ 五虎退！」


僕の名前を呼んだのは


五虎退「えっ！ 一兄！」


兄である一兄でした


一期「良かった、本当に良かった。

五虎退、さぁ早くこっちに。」


そう言って僕に近づく一兄


A「ご、五虎退君？」


主様が不安げにこちらを見ます


きっと一兄は主様を殺す


それはなんとしても避けないと……！


僕は車椅子を反対に回転して離れの中へと逃げました









後ろを見ると怒っている一兄がいました


車椅子は重くて中々早く走れません


結局僕は追いつかれて腕を掴まれました


一期「五虎退！ 何故逃げるんだ！

この人間か！？

この人間がお前に命令したのか！？」


五虎退「ち、違います！

"主様"は、僕に命令なんて……」


命令なんてしません

そう言いたかった、でも一兄の目はとても怖くて思わず体を震わせてしまいました


一期「主様だって？五虎退は主だと認めたのか！？

人間だぞ！！！乱や前田、秋田折ったあの……

そんな人間を主と呼ぶのか！？」


違う、違う違う！


同じ人間でも主様は違う！


主様は乱兄さんや前田、秋田を折ってないし

逆に治してくれた方


でも、声が出ない


すると、一兄がゆっくりと主様の方を向く


主様も僕達の方を見ていました




一兄が本体も手に取りました


五虎退「！！！！！ や、やめてください！

主様逃げて！！」


僕は一兄の腕を掴みます


でも、太刀である一兄の力ら強く

簡単に払い抜けられました


一兄は主様の首元に刀を当てました


一期「随分余裕のようだ。

まさか、助かるとでも思っておりますか？」


一兄がそう言うと主様はにっこり笑い


A「貴方は一つ勘違いをしている。」


そう言いました


A「私は目が見えないし、歩くこともできない。

そんな私が貴方達をどうやったら傷つける事が出来るんですか？」


主様は自虐するように笑いました


そんな主様は見たくない


僕も悲しくなってしまいます……


でも、一兄はそれでも刀を納めようとしません


すると一兄は刀を横に大きく振ろうとします


五虎退「主様ー！！！」









ガキィィィィィィィン

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