目が見えない 歩けない審神者

No.16 ページ16

A目線

大丈夫

大丈夫

深呼吸をして


小烏丸「大丈夫だ、主。

我が守るから、そう震えるな。」


私は縦に頷いた


小烏丸「では、開けるぞ。」




私達は大広間に入った


なんだか空気が重く

殺気を感じられた


小烏丸「して、何用だ三日月。」


三日月「なに、審神者が来たと聞いてな。

どんな奴かと思ってな。」


とても冷たい

柔らかく言っていても一つ一つの言葉が冷たい


怖い


燭台切さんとは違う怖さだ


三日月「審神者よ。」


A「は、はい。」


三日月「名は何と申す。」


A「わ、私は柊A。

この本丸の審神者になった者です。」


三日月「そうか。しかし、ここには審神者は必要ないのだ。

現世に帰ってくれるとありがたいのだがな。」


現世……

でも、帰っても私の居場所なんてない


A「す、すみません、私、現世に帰っても居場所なんて、ないので、ここに居させてください。

貴方達にはあまり近づきません。」


少し声が震えたがなんとから言えた

今三日月さん達がどんな顔をしてるかわからない


すると

風が切る音が聞こえた


小烏丸「主！」


今、どういう状態かわからない。


⁇「何故避けないのですか。」


えっ


A「避けるも何も、私は目が見えませんので、

その、今どういう状態かわかりません。」


すると息を飲む音が聞こえた


そして


ガキィィィィィン


金属音が聞こえた



小烏丸「何故、刀を主に向けた、一期よ。」


一期「刀を向けたら、逃げるかと思いまして。」


まさか、小烏丸さん戦ってる？


怪我はおにぎりを作る前に治したけど…


一期「小烏丸殿、貴方では私には勝てません。」


小烏丸「くっ……」


ど、どうしよ…

あぁ、なんて私は役立たずなんだ

小烏丸さんは戦ってるというのに

私は何も出来ない


⁇「一期、小烏丸を頼むぜ、俺は審神者をやる。」


！！！！

誰かが近づいて来た

さっきとは違ってゆっくりと


小烏丸「主！逃げるのだ！」


私は車椅子の車輪に手を置いた

でも、震えて思うように動かせない


⁇「おっと、逃さないぜ。」


車椅子が動かない……

⁇「悪いな、死んでくれ。」









「主に触るな！」

「主さん！」






この声は……





A「大和守さん、堀川君……」




⁇「な、なに！？」



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