青い恋をもういちど

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side 7

忘れられない人がいる、

そう言ったら女々しいだろうか。


あの人の好きな色が白と赤で
赤十字か、なんて突っ込んだら爆笑したあと
なんでそうなんねん、と俺の肩を叩いた。

なんて記憶はいつのやろ。


「ねこさーーん」


「…ん？」


「めちゃくちゃぼーっとしてましたけど」


「ごめん、考え事」


いつもはAのことをたまに思い出す程度で
こんなに頭から離れない日は久しぶりだった。

だから、一人でいたくなくて源田を誘って飲みに来た。


源田「ねこさんって彼女います？」


「おらんけど」


源田「遊んでますもんね〜」


「最近はあんまりやで？」


源田「まあ確かにそうかも」


Aと別れてからプロになって遊び尽くしてた。

一人でいたくない、
なんて頭から離れないAに何度も言い聞かせて。


源田「元カノとかいつですか？」


ぶっ込んでくる源田。
そう言えばチームメイトには一言も話したことない。


「いつやと思う？」


源田「3ヶ月前とか」


「そんなもんちゃうわ、7年や」


源田「え！！！！！7年ですか！ほんとに？」


「ほんまやで、6年付き合って別れて7年経った」


源田には言ってもいい。
他の人に言ってからかわれるのは嫌だから。


源田「ねこさんまだ引きずってますよね」


「ん、まあな」


源田「たまにぼーっとしてる時ありますもん」


源田にはバレてたらしい。
バレないように必死に隠してたんだけどな。

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