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飲み会終わりで家に帰ってきてもう深夜。
入ってたお酒も完全に覚めた頃で、
思い出話ももう出尽くした、そんな感じ。
金子「そろそろ帰るわ」
「泊まるんかと思った」
金子「いや危ない」
「何がよ笑」
まともな顔して危ないと口にする侑司。
もうとっくに2時を過ぎているのに、泊まらずに帰るという。
「明日試合やろ?」
金子「月曜やで明日、オフやわ」
「じゃあ泊まってけば?」
金子「そんな簡単に男を泊まらすなよ?」
おやすみ、と私の頭を撫でて帰っていった侑司。
…ほんとに帰るんだ。
その日から私たちは会うようになった。
同じ埼玉にいるし、距離はそこそこあるけれど、
別れてからの7年を取り戻すように。
付き合うとかそういうことにはなってない。
だけど、この距離感が今の私たちにはいいのかもしれない。
あの頃とは何もかもちがうんだ。
お互いの年齢も身長も体つきも顔だって垢抜けた。
お互いが恋愛にかける気持ちだって。
再会してから昔の写真を取り出してきた。
内緒で付き合ってたから体育祭や文化祭とか
学校で撮った写真は一切ない。
…撮りたかったなあ。
体操服でハチマキしてる写真とか。
パラパラとアルバムをめくってると出てきた1枚の写真。
打席に立ってバットを握る侑司。
高校3年間で野球を見に行ったの、1回だけだったなあ。
侑司のラストの早退の日だった。
サッカーは決勝にいけなくて珍しくオフだったから
初めて見に行けた。
なつかしい。
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瑠杏(プロフ) - latteさん» 大変長らくお待たせして申し訳ありません。そしてこんなに経ってお返事をするのもいかがなものかと思いますが、無事完結いたしました。最後の2人を見届けてあげてください。コメント本当にありがとうございました^^ (2022年7月26日 0時) (レス) @page24 id: 4ed0b191d0 (このIDを非表示/違反報告)
latte - 一気読みしてしまいました…!もう更新のご予定はないのでしょうか?いつか更新されることを願っています! (2021年5月5日 10時) (レス) id: d0e9746bc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠杏 | 作成日時:2020年10月11日 17時