2 ページ2
慧「 せ〜んぱいっ!今日も髪型似合ってますよ! 」
高校3年生になったばかりの春。
最寄り駅に着いて、大貴と合流して……10分位経ったのかな、
そんな時、後ろからうるさい元気な声が聞こえた。
「伊野尾くん!おはよう」
慧「今日も一緒に登校して良いですか?」
なんて言って、既に私の隣に歩き始めてる伊野尾くん。
ちょっと不思議な子なのかな。
ほら、今だって。
髪型を褒めてくれたのは嬉しいけど、今日は普通のポニーテール。
朝は弱いくせに、私と大貴を見つけると一目散に飛んできて、仲良く登校する。
そんな後輩の伊野尾くんを、私はまだ掴めていない。
大貴「あ、今日席替えじゃん!」
「……大貴もうるさいや」
うちのクラスは、先生の気分で席替えするシステム。
昨日は、なぜか機嫌が良かったから
大貴「また隣になると良いなっ?」
「うん!」
慧「また嫉妬しなきゃならないじゃんっ」
え?
伊野尾くんの言った言葉が上手く聞き取れなかった。
大貴はバッチリ聞こえたみたいで、顔がニヤけてる。
大貴「まあ、これからも頑張りたまえ。"後輩くん"!」
慧「うっせぇ!」
……何を話しているんだか。
76人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:すん | 作成日時:2016年4月29日 23時