三話 ページ3
ピンポーン…とお隣さんならぬ裏側さん(?)の家のチャイムが鳴る。
此処もなかなか大きい家。
私の新しい家よりは小さいのだが。
「はい……。」
ガチャリ、とドアが開いて中から男の子が出てきた。
「どちら様…?」
金髪で綺麗な髪。女の子に見えるけど、体格が男の子。
青く透き通った目に引き込まれそうになる。
とにかく美しい。
「近くに引っ越してきた葉沢です。…ほら、Aも挨拶しなさい。」
「えっと……葉沢Aです。よろしくお願いします…。」
「よろしぐ。」
…訛ってる。彼の話す言葉は訛っている。
「あ、俺はのるうぇ……ノルって呼んでけろ。」
「ノル君、うちの娘をよろしくな。」
お父さんがノルさんに微笑むと、ノルさんも笑った。
とてもかっこいい。
「じゃあ私たちは部屋の片付けがあるから…。ノル君、これからよろしくね。」
「はい。」
お母さんがペコリとお辞儀すると、ノルさんもお辞儀をして家の中に入っていった。
とても優しそうな人。
果たして仲良くなれるのだろうか。
「ほら、はやく部屋の片付けをしましょう。」
「はーい。」
お母さんの声で我に返り、急いで家の中に入った。
これからの生活が少し楽しみだな、なんて。
思ったりした。
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作者名:みずりんろーる | 作成日時:2017年5月15日 7時