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ヒントとは ページ6

『うーん困った』

怒鳴られてから早三日。肝心の国木田は口も聞いてくれない。不束が幾ら話しかけても無視。無視。無視ばかりなのだ。

だが不束はそれをも「ご褒美」と受け取り、全くめげずに声をかけ続けた。

しかし

『…流石にキツイかも』

眉間に皺を寄せ『はぁ』と溜息をつく。

如何してあんなに怒ったのだろうか。テロ組織を一つ潰したくらいで、情報が手に入らなかったぐらいで怒る男なのだろうか、と不束の思考は巡る。

『判らんなァ』

乱「ホントに判らないの?」

『ゑ』

振り向くと、其処には頬杖をつき棒キャンディを咥えた乱歩の姿があった。何時からいたのだろうかと一瞬ビクッとしながらも、助けを求めるように乱歩に縋りつく。

『どれだけ考えても判らないんだよ乱歩くん。
君なら判る…て、当たり前か』

乱「そうだよ。僕は世界一の名探偵だからね」

『あのぉ…其れって教えてもらうことは』

乱「嫌だよ面倒くさい」

『ぐッ…』

ガクッと膝をつき、『どうしよう…』と情けない声が出る。乱歩は其れを横目に、ボソッと呟いた。

乱「Aが気づかないと意味ないんだよねェ」

『んぇ?何か云った?』

乱「何でもない。まァ、ヒントぐらいあげるよ」

『流石乱歩様!世界一の名探偵!』

不束があからさまに褒めちぎると、「そうだろうそうだろう!」と機嫌が良くなる乱歩。咥えていた棒キャンディを口から離し、不束自身を指差す。

乱「 三年前 」

『さんねんまえ…??』

乱「あとは自分で頑張るんだね。じゃ、僕は社長のとこに行ってくるから」

再び飴を咥えると、乱歩は軽い足取りで部屋を出て行った。ポツンと一人残された不束は、顎に手を当て考え込む。




『三年前?____________あ、私が死にかけてた時か』

痛かった→←ご褒美だけど



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(プロフ) - ゆいたろー!さん» ご愛読ありがとうございますー!これからの展開が気になりますね! (2月21日 0時) (レス) id: 2f7e82fb3c (このIDを非表示/違反報告)
ゆいたろー!(プロフ) - もしかして、国木田くん元々夢主ちゃんのお姉さんがすき、、、?!三角関係?! (2月20日 22時) (レス) id: 09168e2c17 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 冬蜜柑美味いさん» ありがとうございます!これからも頑張ります! (1月13日 12時) (レス) id: 2f7e82fb3c (このIDを非表示/違反報告)
冬蜜柑美味い - この作品、超好きです!なんかこう…ドスッと刺さりました!!!頑張って下さい! (1月12日 23時) (レス) id: 05bec6341d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 黒蜜おもちさん» ほんとですか!すごくモチベになります!ありがとうございますー! (11月12日 19時) (レス) id: 2f7e82fb3c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2023年11月11日 12時

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