酔っ払い ページ7
『……凄いわ乱歩さん。これからも頼りにしてる』
乱「まぁね!!分かればよろしい!」
顔を引き攣らせながらの讃美だったが、どうやら褒められるのが大好きな名探偵には関係なかったようだ。
福「……」
_____其処からは皆が食べては飲み、歓談を楽しんだ。祝宴も終盤になってきた頃、間宮に与謝野から声が掛かる。
与「A〜飲んでるかぃ?」
『ちょ、酒臭いわよ晶子。飲み過ぎじゃない?』
ワインと酒の飲み過ぎで頰が赤くなった与謝野に肩を組まれる。足は少しふらついており、片手には酒の瓶が握りしめられていた。
間宮はソファに与謝野を座らせ、瓶を取り上げる。
『水持ってくるから。大人しく待っててよ』
与「かえせよぉ」
『だーめ』
瓶に手を伸ばす与謝野を制し、水を入れに行く。そんな光景を見ていた国木田は、改めて間宮の気遣いの高さを認識した。
間宮が水を片手に戻ると、直に酒を飲んでいる与謝野が見えた。
『こら、駄目って云ったでしょ?其処に置きなさい』
彼女は慣れた手つきで瓶を奪い返そうとする。
しかし
与「アンタも飲んでみなァ」
『ちょ、やめッンム』
時すでに遅し。間宮の口には先程まで与謝野が飲んでいた酒の瓶が咥えられていた。其れも無理やり。
『っング』
ごくごくと酒は彼女の喉を通り、あっという間に胃の中である。
与「お〜良い飲みっぷりだねェ」
瓶は空になり、間宮はその場に座り込んでしまった。与謝野は其れに満足したのか、すやすやと眠りについてしまった。
一部始終を見ていた敦はすぐさま間宮に駆け寄る。
敦「間宮さん!だ、大丈夫ですか?」
「お水取ってきます」と敦が立ち上がろうとすると、ギュッと間宮が敦の袖を掴んだ。顔は下を向いていて、表情は見えない。
敦「間宮さん?」
『……ね』
敦「え?なんですか?」
『偉いわね敦』
敦「ッわ」
突然褒め出したかと思うと、くしゃくしゃと頭を撫でられた。呂律こそちゃんと回っているが、頰は赤く染まっている。
これは恐らく
敦(よ、酔ってる!?いや、大分わかりにくいけど!)
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クリームソーダ(プロフ) - マジで理想が合いすぎのヤバい小説なんよ、まじ推してる!投稿ファイトです! (8月14日 20時) (レス) @page31 id: 26b86d7ce9 (このIDを非表示/違反報告)
黒蜜おもち - 2度目のコメント失礼します!ホントに神すぎて思わずコメントさせていただきました!前のコメントで続編ありがとうございますに訂正します。ほんとうにこの作品神です。有難うございます・・・! (8月9日 20時) (レス) @page22 id: b30c1230b7 (このIDを非表示/違反報告)
ミルねこ - 乱歩さん…!可愛すぎる!!ほんとに神作品に出会えました…!いざという時の乱歩さんのかっこいいところと普段の可愛いところをキャラを保って書かれていてホントに最高です!!続き楽しみにしてます! (8月9日 17時) (レス) id: 0b8b35e0bd (このIDを非表示/違反報告)
未栄 - 続編おめでとうございます!この作品が大好きで毎日スマホ確認しちゃいます (7月31日 8時) (レス) @page9 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
黒蜜おもち - 続編おめでとうございます!私この作品大好きです!いつも読むのを楽しみにしてます (7月27日 18時) (レス) @page1 id: 32263cd71c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜 | 作成日時:2023年7月27日 15時