人生の意義 ページ49
『…ぁ、れ』
水の中にいるはずが、未だ自分は酸素を吸えている
誰かに抱えられている？否、これは…
福「ｯっ！！怪我はないか！！」
『…へ』
飛び降りようとした私を、福沢さんが止めたのか
否、其れよりも
『如何して、此処に』
乱「僕が突き止めた」
其処には、レインコートを着た乱歩が佇んでいた
しかし貌は笑っておらず、何やら怒っている様子だ
大粒の雨が私たちを打ち付ける中、福沢さんに肩を掴まれる
福「何をしようとしていたｯ！」
『わ、わたしは終わらせようとおもっただけで』
福沢さんの気迫に押される中、咄嗟に出た言葉がこれだ
自◯しようとしてたなんて、誰が見てもわかる構図なのに
福「…昼時は、済まなかった。貴君が両親からどんな扱いを受けていたのか知らずに、無責任な事を云ってしまった」
『…如何して、謝るの？どうして、助けたの』
今まで我慢していた涙が頰を伝って、零れ落ちる
福「…自分の命を粗末に扱うな」
『私は粗末になんて』乱「電話、ほんとは間違いじゃないんだろ？」
乱歩がこちらに歩いてきたかと思うと、私と同じ目線になるように屈んだ
綺麗な翡翠の目に、引き込まれる
乱「大方、途中で怖くなって嘘ついたんだろうけど」
『私、わたしは…もぅ、限界なの。生きてる意味だって、何も無い』
父「お前は何をしても駄目な奴だ」
母「◯◯だけでよかったのに」
喉が熱くて、言葉が詰まる
『あ、アンタに、誘われたのは嬉しかった、この環境から抜け出せるんじゃ無いかって、でも』
そんなのを理由にしたく無い
そんなの、不純すぎる
『其れに、わたしは、家族が死んだ事に対して喜んでしまった』
涙で視界がぼやけて、上手く話せない
福「…乱歩」
乱「判ってる」
福沢さんは掴んでいた肩から手を引き、乱歩に位置を譲った
すると乱歩はへたり込んでいる私の前に跪き、優しい声色で呟く
乱「A、お前は武装探偵社に入れ。僕達にはお前が必要だ」
『だから、わたしには、役になんて立てないし生きる義務なんか』
乱「義務が無くても、権利はある」
『…ｯ？』
乱「生きる理由がないなら_____僕のために生きろ」
『…え』
何を云ってるの、其れって如何云う
乱「お前が心から生きたいと思える理由を、これから探せば良い。ゆっくりで善いんだ」
…私が一番辛い時にいなかった癖に、何なのよ
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クリームソーダ(プロフ) - マジで理想が合いすぎのヤバい小説なんよ、まじ推してる！投稿ファイトです！ (8月14日 20時) (
レス) @page31 id: 26b86d7ce9 (このIDを非表示/違反報告)
黒蜜おもち - 2度目のコメント失礼します！ホントに神すぎて思わずコメントさせていただきました！前のコメントで続編ありがとうございますに訂正します。ほんとうにこの作品神です。有難うございます・・・！ (8月9日 20時) (レス) @page22 id: b30c1230b7 (このIDを非表示/違反報告)
ミルねこ - 乱歩さん…！可愛すぎる！！ほんとに神作品に出会えました…！いざという時の乱歩さんのかっこいいところと普段の可愛いところをキャラを保って書かれていてホントに最高です！！続き楽しみにしてます！ (8月9日 17時) (レス) id: 0b8b35e0bd (このIDを非表示/違反報告)
未栄 - 続編おめでとうございます！この作品が大好きで毎日スマホ確認しちゃいます (7月31日 8時) (レス) @page9 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
黒蜜おもち - 続編おめでとうございます！私この作品大好きです！いつも読むのを楽しみにしてます (7月27日 18時) (レス) @page1 id: 32263cd71c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜 | 作成日時：2023年7月27日 15時
