�� ページ38
乱「…なに？」
『い、いえ、何でも無い』
間宮は目を擦り、再度乱歩を確認した。しかし妙な事に、乱歩が何時もより"魅力的"に見えてしまう。
綺麗なまつ毛に、艶のある髪、其の他全てが間宮を魅了している原因だ。
間宮の心臓はバクバクしており、今にも口から飛び出そうである。あの匂いの影響だろうか、緊張で今にも倒れそうだ。
(何、何なの此れ！乱歩が"格好良く"見えるｯ？！其れだけじゃ無い、暑いせいか少し汗が)
思わず口を抑え俯くと、上から声が聞こえた。
乱「え、なに、如何かした？」
『…大丈夫、別に何ともないわよだからこっち見ないで』
顔を覗かれそうになり、全力で目線を逸らす。乱歩との身長差は一センチ。下を向いても殆ど意味が無いのだ。
しかし、そんなあからさまな態度を乱歩が見逃す筈もなく。
乱「さっき云ってた匂いと関係あるの？」
『そ、そうかもね。乱歩さんは何とも無い、の』
乱「僕は別に匂いなんてしなかったけど」
『そう。なら良かｯ…？！』
急に箱が音を立てたかと思うと、先程より乱歩との距離が縮む。如何やら、幅が徐々に狭くなっていく仕様のようだ。
隙間が無くなった二人は不可抗力により抱き合う形になってしまうが…此の女は違った。
乱「ちょ、何してるのさ」
『何って、耐えてんのよ見たら判るでしょ』
両手を乱歩の両隣に置き、何とか耐えているらしい。
しかし、乱歩としては如何してこんなことをするのか判らないのだ。
何時ものドライな姿を目に焼き付けている乱歩にとって、体が密着する事くらい造作もないと考えている。
乱「手、痛むよ」
『何す、？！』
乱歩が間宮の腰を引き、強引に抱き寄せた。まぁ、此れは間宮の腕を心配して行った事だが。
彼女は其れどころじゃなかった。
(やば、さっきより乱歩の匂いが近い)
何とか理性を抑えるために深呼吸をすると、またもや乱歩から声がかかる。
乱「…さっきから変だけど、どーしたの」
糸目の目が開き、綺麗な翡翠が間宮の目を捉える。
間宮は暑いせいか発汗しており、頰も少し紅い。そんな表情は、乱歩が初めてみる貌であった。
『ｯ見ないでって云ってんでしょ！？』
乱「何だよ其の表情」
『ｯもう我慢できない、どいて』
乱「は？ちょ、」
ﾄﾞｺﾞﾝ
間宮は拳を握り、此狭い箱の中壁を壊そうと思い立ったのだった。
其れは彼女の怪力により成功し、何とか壁をぶち抜く事ができた。
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クリームソーダ(プロフ) - マジで理想が合いすぎのヤバい小説なんよ、まじ推してる！投稿ファイトです！ (8月14日 20時) (
レス) @page31 id: 26b86d7ce9 (このIDを非表示/違反報告)
黒蜜おもち - 2度目のコメント失礼します！ホントに神すぎて思わずコメントさせていただきました！前のコメントで続編ありがとうございますに訂正します。ほんとうにこの作品神です。有難うございます・・・！ (8月9日 20時) (レス) @page22 id: b30c1230b7 (このIDを非表示/違反報告)
ミルねこ - 乱歩さん…！可愛すぎる！！ほんとに神作品に出会えました…！いざという時の乱歩さんのかっこいいところと普段の可愛いところをキャラを保って書かれていてホントに最高です！！続き楽しみにしてます！ (8月9日 17時) (レス) id: 0b8b35e0bd (このIDを非表示/違反報告)
未栄 - 続編おめでとうございます！この作品が大好きで毎日スマホ確認しちゃいます (7月31日 8時) (レス) @page9 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
黒蜜おもち - 続編おめでとうございます！私この作品大好きです！いつも読むのを楽しみにしてます (7月27日 18時) (レス) @page1 id: 32263cd71c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜 | 作成日時：2023年7月27日 15時
