都合 ページ25
目が覚めると、最初に感じたのは手首を縛られている感覚。
(恐らく町はずれの廃墟…まずいわね。完全に眠ってしまった)
辺りは暗く、虫の鳴き声まで聞こえる。今は何時何分なのか、乱歩は無事なのか…不安や焦りが一気に込み上げてきた。
手足は縛られており、椅子に括り付けられている。
(乱歩が来るのを待つ…?否、そんな危険な事させられない。残りの殺人犯五人が揃ったのを確認したら、私が一気に倒す方が良いわね)
考えがまとまると、取り敢えず深呼吸をした。頭の痛みはマシになったが、少し気持ちが悪い。
下手したら戻しそうだし、気を抜けば頭がぼーっとしてしまう。
次は用心しないと、そう思っていると視界の端に数人の人影が見えた。
男1「まだ眠ってるか」
男2「あの毒は象でも数時間寝るんだぞ?当たり前だ」
男3「でもどうすんだコイツ。探偵を誘き出す為とはいえ、この場所が判るのか?」
男4「なんとかなんだろ。あとは、探偵が来るまでにもう少し殴っときゃぁ良いんだよな」
女「お前たち、判っているね?探偵が来るまで殺すんじゃないよ」
男「わーってるよ」
女一人、男四人の声が聞こえる。目を閉じている為顔や体格は判らないが、恐らくこの五人が残りの殺人鬼。
コイツらを倒せば乱歩と間宮の目的である、推理小説は突破できると云うわけだ。
(乱歩は絶対に此処に来る…其れまでには片付けないとね。取り敢えず関節外して_____)
縄を解こう。そう思い腕に力を入れようとした瞬間、聞き慣れている声が聞こえた。
乱「随分楽しそうだねェ君達?」
殺人鬼「「「「「?!!!!」」」」」
壁にもたれ、腕を組んでいるのは伊達メガネを掛けた名探偵であった。
一方、間宮の脳内では…
(来るタイミング悪すぎるでしょッッ!)
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クリームソーダ(プロフ) - マジで理想が合いすぎのヤバい小説なんよ、まじ推してる!投稿ファイトです! (8月14日 20時) (レス) @page31 id: 26b86d7ce9 (このIDを非表示/違反報告)
黒蜜おもち - 2度目のコメント失礼します!ホントに神すぎて思わずコメントさせていただきました!前のコメントで続編ありがとうございますに訂正します。ほんとうにこの作品神です。有難うございます・・・! (8月9日 20時) (レス) @page22 id: b30c1230b7 (このIDを非表示/違反報告)
ミルねこ - 乱歩さん…!可愛すぎる!!ほんとに神作品に出会えました…!いざという時の乱歩さんのかっこいいところと普段の可愛いところをキャラを保って書かれていてホントに最高です!!続き楽しみにしてます! (8月9日 17時) (レス) id: 0b8b35e0bd (このIDを非表示/違反報告)
未栄 - 続編おめでとうございます!この作品が大好きで毎日スマホ確認しちゃいます (7月31日 8時) (レス) @page9 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
黒蜜おもち - 続編おめでとうございます!私この作品大好きです!いつも読むのを楽しみにしてます (7月27日 18時) (レス) @page1 id: 32263cd71c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜 | 作成日時:2023年7月27日 15時