女医の説教 ページ14
敦「社長と間宮さんが襲われたって本当ですか?!」
敦が何時もに増して慌ただしく扉を開くと、其処には何時も通りの国木田と太宰の姿があった。
国「嗚呼、一命は取り留めたが、謎の症状で意識不明。与謝野先生の異能力でも症状は良くならないらしい。…間宮さんも、今はご傷心なさっている。」
敦「え?なぜ彼女が…?」
探偵社にとって襲撃はよくあること、敦は身をもって知っていた。だからこそ彼女_____間宮Aがそこまで落ち込む理由が判らなかったのだ。
国「間宮さんにとって、社長は大切な方であり恩人でもある。…そんな人を、自分は守れなかったと嘆いていた」
_____病室にて
『ごめんなさいごめんなさい、私が、わたしのせいで社長がッ…』
福沢が眠っているベットの端で啜り泣いているのは名探偵の用心棒。与謝野はそんな彼女に近づき、背中を優しく摩った。
与「アンタのせいじゃないさ」
優しい声で呼びかけるが、今の彼女には響かない。
間宮は完全に自虐的になっていた。
『ッでも、私を庇ったせいで!私がこうなれば良かったのに、!わたし、なんかが』
与「…来な」
与謝野は間宮の腕をグイッと引っ張ると、病室を出た。
そして病院の壁に間宮を叩きつけ、迫真の顔で迫る。
与「いい加減にしな。なんで社長がアンタを助けたのか判ン無いのかい?」
『ッ判ってるわよ!判ってるからこそ…ッ自分は何もできないんだって、わたしなんか、』
与「だからって自分が犠牲になれば良かったと思うのかい!?」
『ッ……!』
与謝野の説教により涙は引っ込んだ間宮。しかし其の圧のせいか、その場にへたりこんでしまう。
『そう、よね、ごめんなさい、ちょっと出てくる』
ふらふらした足取りで出口に向かう間宮。与謝野はただ其れを見つめる事しかできなかった。
与「……少し云いすぎたかもねェ」
彼女は自嘲気味に笑うと、病室へ戻って行った。
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クリームソーダ(プロフ) - マジで理想が合いすぎのヤバい小説なんよ、まじ推してる!投稿ファイトです! (8月14日 20時) (レス) @page31 id: 26b86d7ce9 (このIDを非表示/違反報告)
黒蜜おもち - 2度目のコメント失礼します!ホントに神すぎて思わずコメントさせていただきました!前のコメントで続編ありがとうございますに訂正します。ほんとうにこの作品神です。有難うございます・・・! (8月9日 20時) (レス) @page22 id: b30c1230b7 (このIDを非表示/違反報告)
ミルねこ - 乱歩さん…!可愛すぎる!!ほんとに神作品に出会えました…!いざという時の乱歩さんのかっこいいところと普段の可愛いところをキャラを保って書かれていてホントに最高です!!続き楽しみにしてます! (8月9日 17時) (レス) id: 0b8b35e0bd (このIDを非表示/違反報告)
未栄 - 続編おめでとうございます!この作品が大好きで毎日スマホ確認しちゃいます (7月31日 8時) (レス) @page9 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
黒蜜おもち - 続編おめでとうございます!私この作品大好きです!いつも読むのを楽しみにしてます (7月27日 18時) (レス) @page1 id: 32263cd71c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜 | 作成日時:2023年7月27日 15時