探偵の用心棒３【文スト】【江戸川乱歩】

医務室にて ページ1

間宮一行の持ち帰ったギルドの情報により、奥では太宰と乱歩での作戦会議が行われていた。厳密に云うと、太宰が提案して乱歩が判定しているのだが。

一方、間宮は与謝野に医務室に連れられていた。

『ちょ、大丈夫よ晶子！体は何ともないって』

与「いくら小説の中だとしても一度死んだんだよ。一応診ておくだけさ」

ギュッと握っていた手に力が入る。彼女にとって間宮の仮死は相当精神に来たのだろう。此れも彼女を心配してのことだ。


_____数分後

与「_____体に異常はないね。行っていいよ」

『最初から云ってるじゃない。もう、心配性ね』

間宮は襟のボタンを閉め終えると、少し安心した。

(晶子の治療…受ける事にならなくて良かった。まじで)

顔に出ていたのか、与謝野が間宮の両頰をぐいっとつねる。

『い、いひゃいわよ』

与「顔に出てるんだよ。まったく」

与謝野はポケットを探ると、二つの錠剤を渡す。間宮が『なにこれ』と問い掛けると、「睡眠薬だよ」と返ってきた。

『どうして？』

与「ここんとこ眠れてないだろう？隈がすごい事になってるよ」

つぅ…と間宮の目の下をなぞる。色は少し紫がかった黒色になっており、十分な睡眠が取れていない証拠だった。
彼女は少し吃驚した様な顔をすると、すぐにお礼を云った。

『…ふふ、ありがと。乱歩さんの様子見てくるわね』

と云って医務室を出たのであった。

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