また明日。《5》

♯245 陸 ページ45

【陸side】


今日会いに行ったのは、会いたかったのは勿論だけど、祭の言ってたことが本当か確かめたかった


どのタイミングで、どんな感じで聞こうかめちゃくちゃ悩んだ
真剣に？冗談交じりに？？
色々考えてたけど、実際聞くとなったらそんな事考えてる余裕なくて、今だ！！ってタイミングで聞いてみた 多分、タイミング間違えてると思うけど


「どうしてそんなこと聞くの？」
「…………会ってない」
そう言う彼女の目が泳いでる

まだ……会ってるっぽい？
動揺してるように見えた

もしそうだとしたら……それはショックだし、でも俺が口出すのも無責任だし

けど、また乱暴な目に遭うんじゃ？とか色々考えてしまった


A「……陸くん…………」


陸「…………ん？(笑)」


多分、すごく長い沈黙だったと思う
カップに入ったアイスが溶けてた


A「……今日、朝まで一緒にいて欲しい」


陸「……何言ってんの(笑)ダメだよ？ちゃんと家に帰んなきゃ」


A「……帰んない。陸くんと一緒にいたい」


陸「……………………本気？」


A「本気だよ。冗談で言えないよこんな事」


陸「………………でも俺……」


A「分かってる。だけど、好きなんだもん……」


陸「それ、どういう意味か分かってる？男と朝までいることが何を意味するか、分かって言ってる？」


A「分かってるよ？」


女の子から言うってすごく勇気がいる言葉だと思う。そりゃさぁ、俺だってそうしたいよ？

だけど、結果的にもっと傷付ける形になってしまうかもしれない

樹と壱馬の顔が脳裏にチラつく


A「…………やっぱり、私じゃダメなんだね(笑)……変な事言ってごめんなさい」


陸「…………………………あの……さ………｣

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