Personalité (ページ19)

今日:24 hit、昨日:62 hit、合計:9,852 hit

・ページ19

慎太郎「きょも、いつまでお嬢様呼びなん？」

ジェシー「確かに！大我だけAのことお嬢様って呼んでるね！」

ー仲間外れみたいで寂しいじゃん！
ー呼べ呼べー！！
と、慎太郎とジェシーの悪ノリに
巻き込まれる大我を何度見たことか。

大我「あ… あっ…… あ、あ……。」

A「そんな無理に呼ばなくても…。」

大我「…っ…… あ、Aっ…。」

真っ赤になった顔を腕で隠しながら
私の名前を呼んだ彼。

自分は自然と呼び捨てを強いてきたのに、
相手の名前を呼ぶのは恥ずかしいんだな。

そんな姿に、胸が暖かくなった。

初めて会ったときに感じたクールな印象とは
まったく違う面を見せる彼。

聞けば初対面は人見知りを発揮するらしい。

それでも、
大我はいつだって優しかった。

私が大我に惹かれていったのは、
時間の問題だった。

帆高と喧嘩して泣きながらやってきたときも、
婚約発表が行われて絶望していたときも、

大我「大丈夫だって。人生は長いんだから、これからだよ。」

彼は私の傍に居てくれた。
ポン、ポン、とゆっくり背中を叩きながら
話を聞いて、慰めてくれた。

北斗や樹には直ぐ気付かれた。
「顔に書いてる」と。

慌てて顔を隠す私を、
樹はともかく北斗までも弄ってきて、
とても恥ずかしかった。

けどそんな時間もとても幸せで、
此処が私の居場所だった。