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自室に着くと、
メイドが部屋の前で待っていた。



「お嬢様。先程此方へ向かわれる帆高(ほだか)様の車が見えましたが、如何されますか?」



A「また連絡も無しに。……来ても来賓室に通さないで。無礼な人に入る権利なんて無いわ。」



「はい、お嬢様。」



急いで部屋に入る。
私の部屋からなら門が見えるから、
彼が人に会う前に止めなければ。




窓から外を覗けば、
丁度帆高の車が門前に停まっていた。

こんな世界に似合わない、
ピカピカに磨きあげられた車。



車内から出てきたのは一見誠実そうな男性。
細身だが高身長な彼は、
従者に門を開けさせて中へと入ってくる。



きっとまた婚約発表パーティの件で
話でもしに来たのだろうが、
残念ながら私の都合は悪い。


確認しなかったアイツが悪い。



A「お引き取り願うわ帆高。」



ジッと彼を見る。



目の奥が熱くなるような感覚に視界がボヤけるが、
それでも消して見逃さない。



数秒そうしていれば、
彼はまるで何かを思い出したかのように
車の方へ踵を返す。

従者は彼の突飛的な行動に困惑しながらも
その後ろをついていく。




「俺は何をしているんだ?」
なんて声が聞こえてくるようだ。




彼等が車に乗り、発進したところで
ようやっと私も目を離す。

ズキズキと痛む目を押さえながら
鏡に視線を寄越すと、



そこには真っ赤な目をした女性。





正真正銘、私だ。






それは段々と色を失っていき、
最終的にはいつも通り、
薄茶色の目をした私が映った。





帆高の行動並に突飛な話だが、










私は、人の"行動"を操ることが出来る。







「失礼しますお嬢様。帆高様は、門まで入られたのですが、そのまま帰られました。」



A「そう。何か用事を思い出したのかもしれないわね。好都合だわ。」



今日は久し振りに太陽が出ている。

色鮮やかな花すら無いけれど、
陽の下で穏やかに過ごすとしよう。



A「悪いけど、熱いお茶をお願い出来る?うんと熱いものをね。…それと、一緒にお茶菓子も。」



「はい、只今。」











人は誰だって、
"普通"になんかなれやしない。
















Personalité:個性、人格

美しいものを描き残す手→←ペルソナリテ



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設定タグ:京本大我 , SixTONES , 松村北斗   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:Shiona | 作成日時:2024年3月22日 23時

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