検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:9,563 hit

ページ8

やっぱり人が多いので、ノルさんとはぐれそうになる。



だからノルさんの服の裾をきゅっと掴んだ。




はぐれないように。



べつにノルさんに触れたいなんて思ってない。




「手、離せ。」



ノルさんが言う。



やっぱりそう言われるよね。




「服掴むより、手繋いだ方がええべ?」



「ふ、ふぁい。」




その言葉に心臓がまたうるさくなって、顔も熱くなってきて、何だか変な気持ち。



手繋ぐって言っても、何気に指をからめてくるし。




「めんげぇ。」



「はい?!」




ああ、やることがイケメン。さらに顔もかっこいいし、本当にイケメンだなぁ。





「ノルウェー、好きか?」



「どうしたんですか、いきなり。」



「ノルウェー、好きか?」



「好きですよ?」




どうしたんだろう、手に力が籠ってる。




「そうけ。ならえがった。」




何かに安心したように、ノルさんは力を緩めた。




「何だか恋人みたいですね、こんなことをするのって。」



「…んだな。」




異性と手を繋ぐなんて初めてだ。



それに、心臓がこんなに大きな音をたてるのも。




「なら、いっそ恋人になってみんべ?」



「へ?!」




それは本当?って聞こうとしたら、ノルさんが笑って言った。




「嘘だべ。おめぇはすぐに引っかかんべな。」



「そ、そうですよね。もう、ビックリしたじゃないですか。」



「悪がっだ。許してけろ。」



「…仕方ないですね、許してやります!」



「あんがと。」




私の頭をポンポンと撫でて



ニコッと笑った。

九→←七



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (39 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
15人がお気に入り
設定タグ:ヘタリア , ノルウェー
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みずりんろーる | 作成日時:2017年4月2日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。