アホの子18歳トリオ ページ17
2月22日。B級ランク戦ROUND6、昼の部。
観覧席に、珍しい二人が顔を出していた。
「あ、Aだ〜！」
『柚宇ちゃん久しぶり。今日は解説？』
「そうそう〜。アホの子18歳トリオでねぇ」
国近は朝香を見つけると嬉しそうに小走りで近付き、抱き着く。国近にとって朝香はボーダーに来て初めて出来た友人で、ボーダーのあれこれを教えてくれたのも朝香だった。それ故に、今でも朝香を見るとこの様に抱きつきに行くほど仲がいいのだった。
そして、国近の発した【アホの子18歳トリオ】と言う言葉に朝香は少し考えたあと「ああ」と納得したように呟いた。
『当真とゾエね』
「ちょーっと待って？何で納得してるの〜？」
朝香の言葉の後に国近の後ろから姿を表したのは、彼女が予想した通り当真と北添だった。北添は納得していないようだが、当真に至っては開き直ってニンマリしている。
「珍しいっすね、二人で見に来るなんて」
当真が澤にそう話しかける。今まで18歳達の会話を無言で聞いていた澤だったが、当真に話を振られ目線を18歳組に向けた。この人、黙ってればめちゃくちゃイケメンなのにな、と国近は思う。
「まぁな。今回は俺達も彼奴らを鍛えたから」
「「え」」
国近、当真、北添は声を揃えて驚く。
“彼奴ら”とは言わずもがな玉狛第二の事だと分かる。
朝香と澤が玉狛第二を気に入っている話はボーダーではもう有名な話だし、予測するのは雑作もないことだった。
「へぇ、澤さん達直々にね」
「やるねぇ玉狛！」
当真と北添は面白い事になったと笑っている。国近に関しては耳には入っているが、そんな事には興味が無いようで朝香の頬をツンツンと触っていた。
「そーいえばAここ大丈夫なの〜？人多いけど」
『...まあ、環境より興味が勝ったよね』
「本当に珍しい〜！Aをここまで動かすなんて玉狛第二って凄〜」
A級のランク戦なんか見に来たことないのに、と国近は続けた。その言葉に朝香は「見に行かなくても柚宇ちゃんの凄さは分かるよ」と返す。国近は朝香の言葉を聞いて抱き締める力を強めた。
『解説、頑張って』
「Aもやろ〜」
『私、頭良いからさ。アホの子には入れないや』
「自分でいいやがった」
冗談で言った朝香だったが、事実でもあるそれにアホの子トリオは渋々三人で解説席へと向かって行った。
「さて、どうなるかな」
『まあ、負けはしないでしょう』
澤と朝香は顔を合わせることなく、そう言った。
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にこ(プロフ) - この度はこんなにも素晴らしい作品を作成してくださりありがとうございます（ ; ; ）出会えたことにとても感謝しております！他の作品も楽しみにしております！完結までお疲れ様でした＾＾ (2022年1月31日 0時) (
レス) @page32 id: 122cc99496 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - 綺世さん» 楽しみにしてます！(*´꒳`*) (2021年11月2日 16時) (レス) id: 60475fc3e4 (このIDを非表示/違反報告)
綺世(プロフ) - そるとさん» 最後まで読んでいただきありがとうございました！また作品を出した際にはよろしくお願いいたします。 (2021年11月2日 11時) (レス) id: d271d60620 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - ワールドトリガーで一番好きな作品だったので完結したのがとても嬉しい反面寂しい気がします、次作も楽しみにしてます！ (2021年11月2日 7時) (レス) @page32 id: 60475fc3e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綺世 | 作成日時：2021年8月11日 3時
