大規模侵攻�� ページ10
新型トリオン兵の群集から逃げていた三雲、烏丸、Ｃ級隊員達。
すると突然、空からアステロイドと思われる大量の攻撃が新型トリオン兵に降りかかる。
そして追撃する様に米屋と緑川が新型トリオン兵に斬り掛かるが、その硬さゆえに表面に傷がついただけであった。
「硬っ！なにこいつ」
「ウワサの新型だろ、ウジャウジャいんなー」
二人の姿を捉え、名前を呼び安堵の表情を浮かべる三雲。緑川は空閑の所在が気になり三雲に問えば、別の場所で黒トリガーと交戦していると言う事だ。
米屋はそれを羨ましがるが、正直厄介極まりない相手であることは間違いない。
「よー京介。先輩が助太刀してやるぜ、泣いて感謝しろよ」
「泣かないすけど感謝しますよ」
烏丸の横から現れたのは出水。
そして、もう一人一緒にいたはずの彼女の姿がない事に気付いた烏丸は少し首を傾げた。
「安心しろ、朝香さんも逃げ道の確保しながらこっちに向かって来てくれてる。あの人の足の速さなら直ぐに来るだろ」
「そうすか。朝香さん、仕事早いっすね」
「ホントだよな、ウチの隊長も見習って欲しいぜ」
朝香は自らの足の速さを生かし、三雲達が通る避難経路の確保に向かっていた。
「逃げ道確保出来なきゃ元も子もない」と言って朝香は三雲達一行が見えたと同時に三人と別れ建物の屋根を使ってショートカットをし、本部側の道から此方へ向かって来ている。
彼女の足の速さなら、戦闘には十分に間に合うだろう。
「Ｃ級を基地まで逃がします。迅さんの指示です、敵を引き付けてください」
烏丸の発した「迅さん」と言うワードに過剰に反応する緑川は、本当に迅の事が好きなのだと誰もが思った。
「了解、アステロイド」
出水も攻撃体勢に入り、アステロイドをラービットに向けて集中砲撃を始める。
「朝香さん聞こえましたか。迅さんから話は聞いてると思いますが、頼みます」
無線を通して烏丸が朝香に声をかける。
三雲はまだ朝香と言う存在を知らない。
性別も顔も本名や所属など、一切何も知らない。
そんな人物が今から突然ここに現れた時、もし一人だったら仲間だと認識することは出来ない。
そんな三雲の不安を知ってか知らずか、少し間が空いて、ノイズが入ったあと朝香の声が三雲の耳にも届く。
《了解》
淡々と、そう告げられて切られた無線。
これだけが、三雲にとっての朝香である判断材料となる。
三雲はたった一言のその声を、忘れないよう何度も脳内で再生した。
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そると(プロフ) - ワールドトリガーの小説の中で1番好きな作品で何度も読ませて頂いてます！新作も面白いので綺世さんの毎度更新楽しみにしてます。 (2022年2月12日 16時) (
レス) id: 60475fc3e4 (このIDを非表示/違反報告)
みくく - 荒船さんが思ったより出てきて凄い嬉しいです!朝香ちゃん淡々としてますね笑 (2021年7月14日 21時) (レス) id: 173121a55e (このIDを非表示/違反報告)
綺世(プロフ) - Noahさん» そう言っていただけて光栄です。作品、拝読させていただきました。勉強になる様な表現が沢山あり、読んでいて楽しかったです！お互い、執筆活動頑張って行きましょう！ (2021年7月9日 17時) (レス) id: d271d60620 (このIDを非表示/違反報告)
Noah(プロフ) - すごく好きです…!!作者様のペースで更新たのしみにしてます (2021年7月8日 10時) (レス) id: db354829ef (このIDを非表示/違反報告)
綺世(プロフ) - みくくさん» ありがとうございます！こちらこそこれからもご愛読よろしくお願いします！ (2021年7月1日 22時) (レス) id: d271d60620 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綺世 | 作成日時：2021年6月10日 20時
