結局ナイトレイブンの生徒 ページ10
ｰ ラギー･ブッチ ｰ
誰がこんな事、予想しただろうか。
俺の横を音も無く通り過ぎて行った背中に
ただ、驚くことしか出来なかった。
＿＿＿＿＿＿＿＿遡ること5分前。
「ｼｼｼｯ、やっぱり運動部と文化部じゃ差は歴然ッスね〜」
「ホントだァ、すっげぇ差ついてる〜」
「仕方ないだろ、普段運動してる俺たちと文化部の奴等じゃ元々ステータスが高かったとしたって筋力も体力も差が出るのは当然だ」
先頭集団が見えなくなった頃
余裕のある三位集団には球技部、マジフト部、陸上部(長距離以外)の奴らが集まっていた。
先頭集団は陸上部の長距離ツートップだし、勝てるわけないっスよ〜
あ、今日もレオナさんはサボりっスよ？
大丈夫なんスかね〜あの人。
「文化部の奴らってホントにヒョロッコイよね〜
絞めたら折れそー」
「ヒョロいのはお前も該当者じゃないのか？」
「何、ウミヘビ君喧嘩売ってんの？？」
隣で軽く喧嘩を始めるのはウツボの片割れと腹黒従者
あー、この二人バスケ部なんだっけ
どーりで仲良いワケだ。
そんな事を思っていたら、ゴールが見えて来た。
先頭集団はゴールしたみたいっすね。
っても二人だし、何とか三位にはゴールしたいところ
そう思って、ペースを上げようとしたその時＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿俺の横を何かが音も無く通り過ぎた。
「え……？」
顔を確認する間もなく、通り過ぎた彼は俺たちの前を颯爽と走り抜けて行った。
その後ろ姿を見て、正直幻覚かと思った。
ウェーブの効いた毛先だけ色の違ひとつに束ねた黒髪を揺らし、ミントブルーのパーカの腕を捲り、男子の走りにしては軽やかな彼。
「マッジスか……」
俺が呟いたその時には、彼は追いつかない距離に居た
「え、今のナンヨウハギ先輩？？」
「だと思うが……」
驚いているのは俺だけじゃないらしい
いやそりゃそうでしょ。
あの人美術部ッスよね？？
しかもイグニハイド副寮長ッスよね？？？
結局、俺たち三位集団だった奴らは四位集団としてゴールした。
原因は勿論この人なわけで
『お疲れ様〜』
なんてタオルを持って呑気にこちらに手を振っている。
え、もう息整ってんの？ヤバくないッスか？？
「オズ先輩……速いっスね……」
『ふふっ、でしょ。
どう？文化部かつイグニハイド寮生に負けた気分は』
そう言って、座り込んでいる俺をニヤリと見下ろした。
……あぁ、この人こんな顔できるんだ。
私、調教師なので。→←パーカーの可能性は無限大だぜ(既視感)
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ナメダンゴウオ(プロフ) - 完結おめでとうございます！すごく惹かれる作品でした。 (2021年6月12日 22時) (
レス) id: 6e91026fe2 (このIDを非表示/違反報告)
キラ(プロフ) - 完結おめでとうございます。最後まで素敵なお話をありがとうございました。 (2021年6月9日 9時) (レス) id: 377aae7433 (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 続きの更新がなくて寂しいです。更新して下さると嬉しいです。待ってます。 (2021年4月12日 22時) (レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
綺世(プロフ) - 麗さん» ご指摘ありがとうございます (2021年2月2日 8時) (レス) id: d271d60620 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 19ページ クジラ が グジラ になってます。 (2021年2月2日 8時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綺世 | 作成日時：2020年10月22日 3時
