まだ見えぬ未来も君の隣で笑い合いたい (ページ22)

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北斗side

俺ら結婚するから、そう報告したときメンバーは喜んで祝福してくれた
まだファンの人には伝えていない、事務所には一応伝えている

北「っはあっ」

樹「どした？」

いつもだったら絶対起きないはずの樹が目を覚ます

北「吐きそ、」

そう言うと近くにあったゴミ箱を渡してくれる
背中をさすってくれる樹

樹「最近多いな、今度のオフ病院行くべ」

俺の背中をさすりながら病院の予約をする樹
次のオフの日樹の車で病院へ向かう

芸能人ということで病院側が配慮してくれて裏口から診察室へ入る
先生のネームプレートには産婦人科医と書かれている

柊真「今回田中さんを担当させていただきます
八槻柊真と申します、よろしくお願いします」

樹「え、あのなんで産婦人科なんですか？」

柊真「症状を書いていただいた時に妊娠初期に起こる症状ととても似ていて
こちらで検査させていただくことになりました」

北「そうなんですね、」

もし仮に俺が妊娠していたとしよう、これからどうするんだ？
俺は産めるのか？男性が出産したというニュースは見たことがある

でも俺らは芸能人、メンバーだって結婚のときのように祝福してくれるとは言い切れない
ファンの人にだってどう思われるかわからない

エコー検査をされると冷たいジェルみたなものが塗られる

柊真「いました、４ヶ月くらいですかね」

ほらここ、とエコーに指さされた場所を見ると赤ちゃんの姿

柊真「田中さんは芸能人ですし色々思うこともあると思います
中絶手術ができないわけではないですが命が宿っていること忘れないでください

僕はお二人が選んだ方を尊重するつもりですですがちゃんと考えてください
お二人でちゃんと話し合われてからまた来てください」

２「わかりました」

なんとも言えない空気感が俺らを包む
家に帰ってきてソファーに腰掛けてそっとお腹を触ってみる

樹「北斗」

樹が優しく俺の名前を呼んだ