つかのま（kenshiro.k） ページ2
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Kenshiro side
不安になったり、行き詰まったりしたとき
相方の水田が
誰かと一緒にいることで
気を紛らわせるのと正反対に
俺は 一人になりたいタイプで。
これと言って悩みがあるわけやなくても
なんとなく気分が乗らない
今日みたいな日は
滅多に人の来ない 〈ある場所〉を目指す。
楽屋を出て、廊下を奥の方まで進むと
かなり年季の入った 非常階段があって、
数階分 登った先にある
古びた重い扉を 押し開けた 、
その先に
『… あ、ここって意外とバレてるんですね 笑』
煙の似合わない 可愛い先客がおったのは
初めてのことやった。
「ゆるちゃんって喫煙者やったんやね」
『やっぱイメージないですよね。芸人さんにバレたのは、川西さんが初めてです』
「うん。みんなには言わんとくから、安心して 笑」
何気なく言われた ��初めて��と
風に乗って鼻腔をくすぐる バニラの香りに
年甲斐もなく ドキッとしたものの
平静を装いながら隣に立って、自分の咥えた煙草にも 火をつける
『この1本が終わったら 失礼しますね。』
「なに？急いでんの？」
『いや そういう訳やないんですけど、、』
敢えて、意地悪な聞き方をした
俺が 一人になりたくて ここへ来たなんて
優しいゆるちゃんが 気づかんはずはないから。
けど、そう思っている 俺と同じように
もし 彼女が
仕事に追われて
疲れきった心をリセットするために
溜まったストレスを 少しでも緩和するために
人知れず 溜息や弱音を吐くために
この喫煙所を選んでると思ったら
その姿が
何故か自分と重なって見えて、
「じゃあ そんなに急がんでもええやんか、」
『…いいんですか？』
「いいも何も、喫煙所使うのに許可なんていらんやろ？」
『言われてみれば そうですね 、笑』
思わず 引き留めてしまった。
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なちゅ - はじめまして、楽しく読ませていただいております！リクエストさせていただきたいです、！前回の友保さんのお話が凄く好きだったのでまた書いて頂きたいです！ (8月6日 9時) (
レス) @page27 id: 81dd9b80cd (このIDを非表示/違反報告)
ななし - ゆるちゃん？かわいい名前 (2022年6月12日 15時) (レス) @page2 id: 2a6ffaf908 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゃけ宮 | 作成日時：2020年11月2日 23時
