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7話目 ページ7

そして、霊力を使って移動させ
薬研も手入れし終わった頃


「あぁぁぁぁぁぁぁ!!」


う る さ い
ヒステリックな叫び声が聞こえる
けど、この体じゃ何も出来ない
出来るのは手入れぐらい


「……妖精さん、手入れ部屋のほかの妖精さんはどうなったの?」


そう乱ちゃんに聞かれた
言いずらかった、
霊力もまともに分けてもらえず
やせ細っているなんて
言いたくなかった

下を向いて黙った私に
乱ちゃんは頭を傾げる
薬研は察したのか


「乱、ちょいとこっちに来てくれや」


と、手招きをした
乱ちゃんはその方に行く
そしたら、2人が小声で内緒話をし始める
それが始まって2分たった頃


「妖精さん、私達が手入れ部屋まで送っていくよ」


薬研さん? 貴方察したんじゃなかったの?
薬研の方向を勢いよく向くと
当の本人はハハッと笑っていた
普通だったら許さないが
笑顔が可愛いから許す!

私はもう一度乱ちゃんの方を向き
いいの? と首を傾げる
いいよ! というように乱ちゃんは笑顔でうなずく
そして、乱ちゃんは座り、私を手の上に置いてくれた
そしてもう一度立ち手入れ部屋に連れていこうとした



いきなり少し空いていたはずの襖が
勢いよくもっと開いた

目の前には
いつものようなにこやかな様子はなく
目も死んでいる
この子達の兄の
一期一振
だった


「い……いち兄……」


「どうした? 乱、」


乱ちゃんは分かりきったように声を震わせる
それに対し一期さんは周りから見たら
威圧するようにたずねる


「? そういや、乱も、薬研も、さっき怪我した五虎退も傷が治っているね、」


出来ればそこは聞かないで欲しかった


「え、あ、うん、この人形と一緒にいると、傷が治ったの、皆、」


乱ちゃんナイス!と言いたいが
私は傷を直せる人形のようで
乱ちゃんは手に乗せていたのを胸元に寄せ
ギュッと抱きしめた

手入れしたばっかだからかいい匂いがした


「ほう、そうか じゃあ私にも貸してくれないか?」


「やだ! この人形可愛いから離したくない!」


と、乱ちゃんは、声を張り上げて言い返す
私も今のあの人は嫌だ
今思うと、この声審神者に聞こえたんじゃない?
と思ったどうする!……そしてこの状況もどうする!

……あ、そうだ
私に魂がやどったふりして
あの人を直せばいいんじゃないか?
そう思ったなら、作戦を開始しよう、

私は乱ちゃんの手の中でピクッと動いた
そうして乱ちゃんの顔の方を向く
あらかたバレる、と言いたいのだろう

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溜め息(´ ▽`).。(プロフ) - ああ!待ってました!これからも頑張ってください!なんでリア友なのに敬語なんですかね! (2018年8月19日 23時) (レス) id: 3ed5909315 (このIDを非表示/違反報告)
溜め息(´ ▽`).。(プロフ) - 新作など頑張ってください!(^q^) (2017年9月30日 19時) (レス) id: 3ed5909315 (このIDを非表示/違反報告)
溜め息(´ ▽`).。(プロフ) - お久しぶりですこれからも頑張ってくだせぇ(^q^) (2017年9月29日 17時) (レス) id: 3ed5909315 (このIDを非表示/違反報告)
溜め息(´ ▽`).。(プロフ) - ファイトー!ヾ(  ̄0)乂(0 ̄ )/イッパーツ! (2017年8月5日 1時) (レス) id: 3ed5909315 (このIDを非表示/違反報告)
月の宝石(プロフ) - 溜め息(´ ▽`).。さん» お久しぶりですねぇ!!頑張りますよ!!最新遅いけど!! (2017年8月5日 1時) (レス) id: 60630009e0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月の宝石 | 作成日時:2017年6月2日 15時

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