cider (ページ11)

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「なんでこんなんもわかんないの？」

あれから案の定雄登の家に連れて行かされて数学の教科書を持ってる雄登と迎え合わせで座ってます

はぁ、とため息をつく雄登

「なんでこうなるの、ここはね…」

雄登の言うことを頑張って頭に詰め込む私。

「あ、できた！！」

雄登の説明を長々と聞いてやっと一問解けた

「お、やるじゃん。」

そういうと頭をわしゃわしゃと撫でられる

「Aはやったら出来るんだよ」

「そうだね、私偉いもん」

「調子乗んな笑」

そういうと軽くデコピンされた

「うわ！あぁ～さっきのデコピンの所為で公式抜けた」

冗談で言ってみた

「え？じゃあもっかい説明しようか？」

「遠慮させていただきます」

さっきの説明なんかもう一生聞きたくないよ

「はぁつかれた」

長時間座っていたからお尻が痛くなったのか窓の方へ歩いて行った雄登

「…あ」

窓の外を見る雄登の様子がおかしい

「どうしたの？」

「…え、いやなにもないよ」

ふーんと特に興味も湧かなかった

ねえ、と雄登が前を向きながら喋りかけてきた

すると雄登は私の方を見て

「Aはさ、浮所の好きな人知ってる？」