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どうしよう…これは気まづすぎる。
色んな罪悪感が私を押し殺そうとする
そんななか
「何してようとこっちの勝手じゃないですか」
そう言って一歩私より前に出て啓司さんとの距離を縮める広臣。
その言葉にきゅんとしたのは
特別感を感じたからなのか何からなのかは私にもわからなかった。
「A…ちょっと話そ?」
『…はい』
そういって広臣の手を振り払う時に
彼の顔を何故か少しだけチラッと見てしまった。
彼の顔は眉を下げながら離れていく私に
“ 行くなよ ”
と言っているかのように…そう見えたんだ。
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『啓司さん…』
イルミネーションから少し離れ一通りも少ないベンチに腰がける啓司さん
私は座らず啓司さんを見下ろす。
「あの男、誰なの?」
『…知り合いです』
「どんな?」
『えっと』
「言えないの?」
歩いている時は口を開かなかった啓司さんが
今はいつも私を心配してくる啓司さんで
質問責めが止まらなくて…おいつけない
「また… “ 過ち ”を繰り返すの?」
多分啓司さんの言う “ 過ち ” とは
佐々木さんのこと。
『ち、違います』
「じゃあ…何で他の男の所に行くの?」
『っえ?』
「こんなに…伝えてもわかんない?」
私を見上げる啓司さんの瞳には月の形と私のシルエットが映し出されていて
今にも吸い込まれそうで怖かった。
その月は満月で良く佐々木さんとの行為のあとに
ベランダに出て夜景を見ていると
「どうしたの?」
『夜景が…月が綺麗だなーって。』
「A…知ってる?」
“ 満月は1人で見ちゃ駄目なんだよ?
満月は人を惑わせるんだ ”
その台詞は私の頭に一瞬で焼き付いたんだ。
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花(プロフ) - すごく面白いです(^-^)結末迷っちゃいますwこれからもがんばってください! (2018年3月18日 8時) (レス) id: ad8532904c (このIDを非表示/違反報告)
Koiruneiro(プロフ) - お疲れさまでした☆ゆっくり頭を休ませてあげて、くださいね(。-人-。) (2018年3月13日 9時) (レス) id: a2840c445d (このIDを非表示/違反報告)
wan(プロフ) - 受験お疲れ様です!これからの更新楽しみに待ってます!! (2018年3月13日 0時) (レス) id: 22373f2dec (このIDを非表示/違反報告)
Koiruneiro(プロフ) - 試験終わるまで静かに待ってます。ファイティンですq(^-^q) (2018年3月5日 1時) (レス) id: a2840c445d (このIDを非表示/違反報告)
wan(プロフ) - 試験頑張ってください!1週間楽しみに待ってます!! (2018年3月4日 22時) (レス) id: 22373f2dec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:cocoa | 作成日時:2018年1月27日 8時