夜を食む ページ11
ぱちゃ、ぽちゃ、と湯の跳ねる音がする。
人が2人ほど入れる広い浴槽に張った湯は適度に熱く、行為終わりの疲れた体を緩やかに解してくれる培養槽にでも入っているようだ。
却説、私は今その培養槽の中にAと2人で浸かっている。
湯でふやけた身体を後ろから抱きしめると柔らかく暖かく、ふわふわと眠気が頭の中を支配していく。
『……ぁ、あの、しぶさわさん』
「ん?」
私より健康的な色の肌をしているな。夜伽の時は灯りを暗くしているからあまり分からない物か。
そんなことを考えていると私の胸に背を預けたまま湯に浸かっているAが振り返ってこちらを見上げてくる。
「どうした?気分でも悪いのかね」
『あの、そうじゃなくてですね…これ……』
彼女の肩に顎を置いて話を聞こうとすると湯の中から出た手の指には薄く白い、とろりとした液体が纏わり付いていた。
『まだ、さっきのが中に残ってるみたいで…あの、えっと……』
茹で上がった蛸の様に顔や身体を赤くして何かを伝えようとするAに先程まで収まっていた欲がまた肥大していく。
ここまで加虐心を煽ってくるのは如何なものだろうか。
「…どうしろと言うのかね?ちゃんと口で言ってみたまえ、A」
『〜っ意地悪……わ、私じゃ出来ないので……中に残ってるの、を掻き出してくれると……たすかります……うぅ…』
「………ふふ、分かった。少し脚を上げてみろ」
332人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
天然石 - 更新してしてほしい (2021年8月19日 0時) (レス) id: 9e1c69280d (このIDを非表示/違反報告)
曇天に笑う - 続き書いて (2019年4月23日 21時) (レス) id: 96967fede0 (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(チョコましゅまろ)(プロフ) - しぶしゃわしゃん、、、、かっこいい、、、、、 (2019年3月3日 0時) (レス) id: 4a20dfbb53 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Cowra | 作成日時:2019年3月1日 2時