第3章「異世界の歪」 ページ3
あれから数年の月日が経った。
その中で知った事は数多くある
その1、ここの世界は元にいた世界とは違う
表すとしたらファンタジー…というものだろうか
見たことのない植物や動物もいる。
もちろん人も存在していてその他にも変わった種族も存在している…そんな世界。
私はこの世界に転生してしまったようで
その2、私の姿も生前とは遥かに変わっている
恐らく年齢も若返っていて今は中学生ぐらいの年齢
髪は色素が薄く、光が当たると透き通り金色のように見えるが一応は黒髪。
そして瞳も色素が薄いため、血のような色をしている。…まるでアルビノ、というもののようだ
その3、目を覚ましたあの日に私は彼らの庭内に倒れていた
…なんで彼らの庭内にあんな大きい植物が生えていたのかは知らないのだがただ単に庭が大き過ぎる広過ぎるだけだと思うけれど…
…そして、“彼ら”というのは私を助けた人達の事だ
彼らは世間では「黒」と呼ばれている
ザーッと画面にノイズが走る。
それに興味を持つように目をキラキラさせながら
赤髪の彼はユラユラと体を動かしていた
「良い音だねぇ〜!」
貴「そうですね、カナタさん」
カナタと呼んだその人の右目だけが隣に居た私の姿を捉えた。その瞳からは少し狂気を感じた
「…ねぇ、その名前嫌いなの〜」
貴「あ…すみません。フェリーチェさん」
この人はフェリーチェという人。
外見は右横髪に黒のメッシュが入っている赤髪に
別々に動く橙色の瞳、肩から手首にかけて綴られたの呪文のような読めない文章。
普段の生活ではいつも何処かを何もせずぼーっとしているが声をかければ普通に返答してくれる。
ちなみに目が覚めた時に血塗れで現れた人はこの人
最初は何故か腕を噛まれたりしていたが
次第にそれも少なくなり、よく話す仲になれた。
話すと食事が好きらしく作るのも食べるのも嬉々として話してくれる。ニコニコして話すからか母性心がくすぐられる気分…
カナタ「…ん〜?ボクの顔見てどしたの〜?」
顔を私の方に向けて少し悪戯っ子っぽい笑顔で
私の頰をむにむにとしてきた。
「フェリ、そんなに女に触るなよ」
カナタ「なんで〜?ムニムニしてるよ〜?」
「…そういうことじゃないの」
そう言って私とフェリーチェさんの間に割って座った。ふわりと優しくも甘い花の香りがした。
貴「すみませんロウレットさん。私、退きますよ」
席を立とうとすると力強く腕を掴まれ引き戻された
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