ただいま、焦凍【ヒロアカ】 (ページ27)

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26話目ページ27

あれから2年。小学校は約束通り、焦凍君と一緒に行くことになった。

えんだばーには私の事を伝えていないそうだ。もし一言でも聞いたら、そんな事より特訓しろ！と怒鳴り声を上げる事は想像に容易い。

だから、自然と私が彼の行く学校に合わせることになった。

思えば、これだけが私が彼に合わせた最後の事だったかもしれない。

それも朝学校で会った瞬間。

「おはよう！Aちゃん！」

と、びっくりするくらいキラキラしたお目目で言われるのだ。

その後はずっと私の右側にくっつき虫の様にべったり。休み時間の時も、給食の時間の時も、帰るギリギリまでも。

最早私の右側は焦凍君の定位置となってしまった。

そして何故か毎年同じクラス。席もずっと私の右側。ここまで来れば、ただただ彼のくじ運がいいだけでは済ませられなかった。

クラスメイトだけでなく、先生までも気を使っているのではないかと言うレベルだった。

「2人って付き合ってるの？」

何度その質問をされ

「いや、焦凍君は兄弟みたいなものだよ」

何度そう返した事だろう。

その度に女子からは

「え、えーじゃあこの手紙、轟君に、渡して貰えるかな……？」

もしくは

「地味子の癖に調子乗ってんじゃないわよ！昼休み覚悟しときなさい！」

と言われ。

男子には

「えー！！絶対嘘だろ！？地味子いいお婿さん貰ってよかったな！地味子の癖に！」

もしくは

「えー！！ママの間違いだろ！？地味子は地味だけどママなら似合うぜ！！よっ！轟ママ！」

と言われた。

私に焦凍君以外のまともな友達が出来なかったことは察してもらえるだろう。