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あの時部屋に押し入ってきたこの男、毎日必ず地下室に俺の様子を見に来る
親父から信頼されてるけど何かが違う、手下じゃないはず
俺をどこまで信用してくれるか…か
「なあ、あんた、アイツの犬じゃないんだろ？」
「…」
「少しでいいんだ、時間が欲しい」
「…自分の立場分かってんのか？」
「分かってる…あんたにしか頼めないんだ…」
俺もあいつも目をそらさず、ずっとお互いを見ている
「…何がしたい。女と会うのは無理だぞ」
「…違う…セフンに…会いたいんだ」
今会わないと、もう時間がない
Aは期限の前日にきっと行動を起こす
「…僕に何の用かな…ルハン」
「俺のこと知ってるってことは、ただの金持ちのいい子ちゃんじゃないんだな」
「君は有名人だからね…もうずっと家には戻ってないと聞いたけど」
俺を見ても怯むこともなく、ニヤッとする余裕
親が死んで相続しただけのお飾りじゃないな…切れ者だ
「…Aのことで頼みがある」
Aの名前を聞いて笑みが消えた。その後で一瞬見せた切ない顔
「…そっか…ルハンか…」
そんな顔をするなら…話は早い
「Aは今、俺に借りを返してる」
「…どんな」
「…父親が殺されたときに助けた。その父親の描いた絵を集めてる」
「…あのコレクション…父親なのか」
「来週の日曜日、朝6時に向かいのビルまで来てほしい」
「なんで僕が？」
「絵を返す…Aを迎えに来てほしい」
「自分の女の面倒ぐらい、自分で見ろよ」
感情の見えない冷血な目
そういう奴ほど心の中は熱い
そして…大切な人になら本当の自分を見せるはずだ
「片付けなきゃならないことがあるんだ」
「は？」
「だから…どうしてもセフンに頼みたいんだ…頼む…」
じっとセフンの目を見つめる
こいつなら、きっと分かってくれるはずだ
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作者名：プチバビ | 作成日時：2013年12月24日 18時
