3.作戦 ページ4
そんなこんなで軽音部室に到着する。
中に入ると、相変わらず異彩な空気を放つ棺桶に目がいく。
「あ、西条先輩ー!」
「お久しぶりでーす!」
『おぉ、久しぶり葵兄弟。相変わらずそっくり』
「へへーん、僕ら双子だからねー!似てて当たり前!」
「零先輩ー。A君連れてきましたよー」
冬真が棺桶をガンガンと叩けば、音を立てながら棺桶の蓋が開く。
「ご苦労じゃ冬真君」
「いいえー!お気になさらずー!」
「さて、早速本題じゃがこれはPLUSの2人への話じゃ」
『おう』
「お主らがいなかった間に学院で起こったことはもう耳に挟んでおるかえ?」
『あぁ、Tricksterの話だろ?知ってる』
「どこまで知っておる?」
『Tricksterが紅月倒して、天祥院に強制解散させられたとこまで』
「ふむ、そこまで知っておるんじゃの。DDDの開催は知っておるか?」
「DDD?何ですか、それ?」
「年末に行われるSS出場権を争って、学院内のユニットが争うんじゃ」
『SSに出るのはfineなんじゃ』
「天祥院君の意図は分からんが、今年はDDDで優勝したユニットをSSに出場させるらしいんじゃ。そこで、我輩達はTricksterを優勝させたいと思っておる」
「でもTricksterは解散したんじゃ…」
「表向きには、な。Tricksterの1人明星君は、まだ仲間のことを信じておる。DDDにも参加するじゃろうな」
『それで?俺らもそれに協力しろってことか?』
「ふむ、Aは話が早いのう」
『優勝させるって、どうするんだ?』
「天祥院君の体力を削るんじゃよ。極限までな」
『……へぇ。要するに俺らは捨て駒って訳ね』
「うむ。お主らもやるからには勝ちたいじゃろうが…」
『別に俺らがfine倒したっていいんだろ?』
「ふふふ…自信満々じゃのう」
『当たり前。PLUSは誰にも負けない』
「A君、イケメン!」
「出た、冬真のA先輩崇拝」
『いいよ。のった。新星が俺らの知らないうちに砕け散るのは嫌だしね』
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作者名:のあっち | 作成日時:2019年1月1日 23時