瞳 ページ34
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それぞれMVの時の衣装を着てパフォーマンスする黒い羊。
系統がバラバラの制服を着ている2期生の皆は緊張しているのか表情が強ばっていた。
MVで自身が演じたあの少女の心情が体に流れ込んできて表情筋が固まる。
上手く口を開けなければ笑えない。
皆から距離を置いて座り、後ろでスタッフさんに髪を整えてもらっている感覚を感じながら地面の1点をボーッと見つめる。
鈴「 ·····よいしょ 」
「 ······· 」
誰もいなかった隣の椅子に鈴本が静かに座った。
ゆっくりそちらに顔を向けると、鈴本は目線を床に落としながらイヤモニを付け直していた。
お互い何も喋らず、ただ出番の時間を待つ。
そんな静かな時間に何だか救われた＿＿。
· · ·
付けているイヤモニから音源が聞こえる。
けどそれを上回るくらいメンバーの悲鳴が耳にこだまする。
ラスサビを踊りきり、私達は一斉に平手がいる上段へと走った。
階段を皆が登りきり、息を切らしながら私はメンバーとメンバーの間を通り先頭にいる由依より少し前へと出てから立ち止まる。
こちらを向いた平手と目が合う。
ただの " 哀 " という感情だけじゃない。
他にも色んな感情が詰まっている瞳。
その瞳が黒い羊という曲の悲劇を物語っていた。
ゆっくり近づくと、平手も体をゆっくり私の方へと向かせる。
平手は大事そうに抱えていた彼岸花を私に渡す。
そんな平手に更に近づこうとするけど、それを平手自信に阻止されて突き飛ばされた。
よろけた私の体を誰かが支えてくれたのと一緒に微かに私は彼岸花を持つ両手に力を入れた。
平手も皆も上段から去って行き、
1人だけステージに残る。
どんな思いで平手が渡してきたのか分からない彼岸花の綺麗な赤色は遠くから見てもきっと目立っている。
彼岸花を胸へと引き寄せて両手に一瞬だけ力を入れた後、赤い砂が綺麗に積もっている場所に置いた。
両手が震えて再び息も荒れてくる。
置いた彼岸花を少しの間見つめてから＿＿、
私も静かにステージから去った。
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佳奈(プロフ) - かなりさん» 遅くなってしまい申し訳ないです。！こちらこそリクエストありがとうございました！ (2021年8月10日 12時) (
レス) id: f7d757ae10 (このIDを非表示/違反報告)
かなり - リクエストを聞いてくださって本当にありがとうございます！！こんなに素敵な小説にして下さってとても嬉しい気持ちでいっぱいです！これからも頑張って下さい！ずっと応援していきます！！本当にありがとう！！！ (2021年8月10日 7時) (レス) id: e94ff41d1f (このIDを非表示/違反報告)
かなり - 大丈夫ですよ！！自分のペースでやって下さい！ (2021年7月28日 20時) (レス) id: 8b8db0c5dc (このIDを非表示/違反報告)
佳奈(プロフ) - かなりさん» いえいえ！こちらこそありがとうございます！！少し書くのが遅くなってしまいますが待っていてください！ (2021年7月19日 20時) (レス) id: f7d757ae10 (このIDを非表示/違反報告)
かなり - はい！！もちろん大丈夫ですよ！聞いてくれてありがとうございます！！ (2021年7月19日 17時) (レス) id: cc3bba055c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佳奈 | 作成日時：2021年6月27日 14時
