スクール革命2【 鬼滅の刃 】

58話 ページ21

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村田 side



田「 へへっ、5匹取っちゃいました 」



ベンチに座り、金魚の袋の紐を上の方に引っ張り
保乃ちゃんは微笑みながら言った。

一緒に入っている水がキラキラとしていて綺麗だ。




村「 なんか5匹って俺らと似てるね 笑 」

田「 確かに！笑 」




保乃ちゃんは今度、袋の紐を自分の腕に掛けると
視線を落とした。




田「 私、中学の頃周りと馴染めなくて1人だった
んです。」



思い出すようにしてぽつりぽつりと保乃ちゃんは
話し出した。

その横顔は何故だか綺麗で思わず見惚れてしまう。





田「 何か友達を作るのが下手くそで·····というか
作りたくなかったんてす。

裏切られるのが怖かったから 」




よくドラマや小説・漫画にも出てくる "裏切り"

信用していた友達に裏切られるなんて皆怖いに
決まっている。

辛いに決まっている。




田「 私の周りに結構そういう人が居て·····、
それを見て私、作りたくないって思うように
なって····。

けど高校に入って、ひかるが私に話しかけてくれ
たんです。」





すると保乃ちゃんは金魚を見ていた目線を上げて
俺の方を見た。





田「 ひかると話していると凄く楽しくって、
友達が····ひかるが傍に居るだけでこんなにも落ち
着くんだって思ったんです。」




こんな保乃ちゃん、初めて見た。

保乃ちゃんは目を閉じて前を向き、息をゆっくり
吸う。

そしてハッと目を開けて慌てて立ち上がった。




田「 すみません！急にこんな話して！
A先輩達の所に戻りましょうか 」




俺は俯くと少し間を開けて立ち上がった。




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