憑依少女Ⅱ (ページ47)

今日:7 hit、昨日:29 hit、合計:105,780 hit

◯ ページ47

.

電話越しから若干聞こえてくる谷山さんの圧に、平手も笑い出す。

電話が切れて平手の方を見ると、口元に片手を持ってきて笑っていた。

平「圧凄いな笑」

「本当笑」

残っていたゼリーを飲み終わって、平手と一緒に振りを確認する。

初めての紅白にソワソワしている皆は、
実感しきれていなかったり、緊張しすぎて少し泣きそうになってたりしていた。

特にしーちゃんは本当に泣きそうになっていて、
ずっと背中を摩っていた。

·······························
···············
······

菅「せーの！」

『謙虚 · 優しさ · 絆！キラキラ輝け欅坂 46！はい！』

2016.12.31.

1年を締めくくる、大切な番組に呼ばれた限り、
最高のパフォーマンスを色んな人達に届けたい。

T「 ····では、本番でやりきって来てください！」

『はい！』

TAKAHIRO先生からの話が終わり、いよいよ本番が近づいてくる。

息を吐いて、耳にイヤモニをしっかり付けて前のグループが終わるのを裏で待つ。

平「瀬尾！背中叩いて！」

「笑。分かった！」

後ろを向いた平手の背中を目掛けて思いっきり片手を振る。

音を立たせて叩くと、平手は " よし！ " と言って向き直った。

平「瀬尾の背中も叩く！」

「おっ！よろしくお願いします！」

後ろを向くと、すぐに背中に衝撃が来た。

平手に向き直って " ありがとう " とお礼をしてから、今度は平手の隣で終わるのを待った。

しばらくしてから、拍手が聞こえる。

私は再び息を吐いた。

そして、22人全員でステージに足を踏み入れた。

.